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ヴェネツィアの歌う庭             [コンサートの記憶]


風の ささやき

水の うた

石ころの つぶやき

そして

空には 満天の星





「ヴェネツィアの歌う庭」ヴィヴァルディ meets 細川俊夫
~津田ホール

(プログラム)
1.細川:前奏曲「夜」
2.ヴィヴァルディ:協奏曲 RV.439/104「夜」
3.細川:間奏曲「夜明け」
4.ヴィヴァルディ:協奏曲 RV.428「ごしきひわ」
5.細川:間奏曲「嵐の前の海」
6、ヴィヴァルディ:協奏曲 RV.433/98「海の嵐」
7.細川:間奏曲「夕暮れ」
8.ヴィヴァルディ:協奏曲RV101(祝祭的、祭り)
9.後奏曲「夜—眠り」

(アンコール)
「ごしきひわ」より最終楽章


イエレミアス・シュヴァルツァー(企画/リコーダー)
Jeremias Schwarzer, project planning and recorder

鈴木優人(指揮/チェンバロ/オルガン)
Masato Suzuki, conductor and cembalo
アンサンブル・ジェネシス(古楽アンサンブル)
Ensemble Genesis, baroque ensemble
 オーボエ:三宮正満 ファゴット:堂阪清高
 第1ヴァイオリン:山口幸恵、大鹿由希、長岡聡季
 第2ヴァイオリン:原田 陽、廣海史帆
 ヴィオラ:成田 寛、伴野 剛 チェロ:懸田貴嗣
 コントラバス:西澤誠治
 リュート/バロックギター: 坂本龍右

【照明演出】佐藤美晴




闇夜の静けさの中
空気が揺らめき 何かが動きはじめる
ゆるやかに 呼吸をはじめる

星々は眠りの中にいる生き物たちを
静かに見守る



夜明け・・空の色がうねるように明るくなっていく
やわらかな変化 
そして どこかで鳥の声

その声が確かなものになり
さえずりかわす
愛らしく 嬉しそうに また時には真剣に!



風が変わる
海は波を荒げはじめ 
水平線は もはや霞の中。。



そうして いちにちは終わりに近づく
夕暮れのけだるい景色のなかに
少しの哀しみと安堵が入り交じる



さあ、夜だ!
たき火を囲んで歌い 踊る
歌と笑顔 喧噪の祭り
ごらん 宇宙(そら)には雄大な星座が浮かぶ



ふたたび 夜の静けさが あたりを満たす
思い出は夢の中へ。。










リコーダー奏者でもあるイエレミアス・シュヴァルツァーのアイデアを
作曲家の細川俊夫が美しい音楽にしました。

細川の「陰」とヴィヴァルディの「陽」が合わさって
生きとし生けるもの、そして時間と空間を
まるで映像を見るように表現したのです。

アンサンブル・ジェネシスのとても高い演奏技術で聴くと
本当に体験しているかのような錯覚をおぼえました。
そして、大自然から「愛」を受け取ったような
幸福感につつまれたのです。

照明もとてもナチュラルに音楽に寄り添っていて、ステキでした!








こちらは初演された時のダイジェスト版です。→ヴェネツィアの歌う庭




ところで、私はこんなにすばらしいリコーダーの演奏を初めて聴きました。
大小何本も吹き分けるのも凄いですが、
超早いパッセージはお手のもの。
しかも大変に表情豊かで美しい音色を聴かせてもらい
リコーダーに対する意識が ぐぐっと変わりました!

そうそう、この超絶なリコーダーに
三宮正満さんのオーボエがピタッとシンクロする場面があり
それはそれはカッコよかったです~♪♫


リハーサルの様子です↓
'14Julyヴェネツィアの歌う庭.jpg

優人さんが指揮をしていますが、
立ったまま鍵盤を弾いていらっさいました。
手前にポジティブ・オルガン、その上にチェンバロの鍵盤があり
両方を弾き分けているのです(凄~

片手で弾きながら、もう一方の手で指揮をしていますが
両手で弾く時はアタマで指揮をしてました!
しかも鐘を鳴らしたりと忙しいw

そうそう、上のVTRでも聴けますが
水がぴちゃぴちゃしている音。
あれは洗面器に水が入っていて、手で水音を立てているのです。

風の音はリコーダーが尺八のように。
などなど、見ていても楽しい
和と洋が融合した現代音楽でした。

私はこう見えてもw 結構ゲンダイオンガクを聴きに行ってるんです。
でも、ここにはオトモダチのオサソイやごショウタイの演奏会は書かないと決めているので
殆ど書いたことがないです~

この演奏会を聴いて、現音も良い曲を上手い人が演奏すると
聴き応えがあるのだと解りました!!
こういう質の高い音楽をやる常設小屋があるといいなあ。。








































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