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Dream ・・in the midst of my life   [音のしずく]






凍てつく寒い夜

あなたから届いた

心のこもったメッセージ。。
















やがて

木々は芽吹き

爛漫の春をむかえる




私に向けてくれた

とくべつな微笑みを心に抱いて


さあ

軽やかに歩きだそう。。







































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Various Anthems        [コンサートの記憶]

パーセル・プロジェクト2022
         ~日本福音ルーテル東京教会

(出演)
Sop: 澤江衣里、 藤崎美苗
Alt: 青木洋也、 布施奈緒子
Ten :石川洋人、 中嶋克彦
Bass :藤井大輔、 加耒 徹
Org: 山縣万里

(プログラム)
O Lord our Governor Z.39
 おお主よ 私たちを統べる方よ
Hear my prayer,O Lord Z.15
 主よ 私の祈りを聞いてください
Blessed be the Lord my strength  Z 6
 私の力である主が讃えられますように
Man that is born of a woman Z.27
 人は女から生まれ
Be merciful unto me Z.4
 私に慈悲深くあって下さい
Who hath believed our report  Z.64
 誰が私たちの知らせを信じてくれたろうか?
The Lord is King, the Earth may be Glad thereof Z.54
 主は王です 全地はそのことを喜ぶがいい

(アンコール)
O Lord God of Hosts Z.37
 万軍の神、主よ





空気を震わせる
美しいアンサンブルに包まれた
至福の時

まさに声の芸術!!




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ひとりひとりの磨かれた声
雄弁なソロ
ふくよかな唱和
そして
ポジティブオルガンとともに
8人が声を合わせると
驚くほどの厚い響きになる。。

さらに
真摯に紡がれる祈りの言葉
歌の心が
まっすぐに伝わってくる。。

今の世界情勢に重なるテキストが多く
Be merciful unto me で涙が溢れる…。


ほんとうに
今まで聴いた「パーセル・プロジェクト」の中で
最高だった!





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この演奏会は「様々なアンセム」(Various Anthems)という副題のとおり、
パーセルがかいた聖歌のプログラム。

「いつもは秋に行う演奏会だが、3月中にやりたかった」
と、最初に主宰の青木洋也さんがお話された。

その気持ちに共感したメンバーと創る音楽だから
聴く人の心を揺り動かす。
そして
教会の礼拝堂~祈りの場で聴けたことで
その思いは、さらに深く届いた。。




「パーセルを歌っていると
ほんとうに幸せ」
という青木洋也さん。

そうして歌われた
祝祭感あふれるアンコール!

・・O let us live
and we shall call upon thy Name・・


歌う悦びが響きとなって
すべてが輝き
永遠に心を満たす。。

















































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Rachmaninoff!!    [コンサートの記憶]

気鋭のマエストロと新時代のピアニストが描く
魅惑のラフマニノフ!
          ~カルッツ川崎

(出演)
ピアノ:角野隼斗*
指揮:水戸博之
管弦楽:神奈川フィルハーモニー管弦楽団

(プログラム)
グリンカ:歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲
ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲*
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番*

(ソリスト・アンコール)
菅野よう子:花は咲く


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なんてクリアなピアノの音色だろう!
その音は
一つ一つに魂があるかのように
生き生きと躍動している。

だから
それらが織りなす音楽は
まるで 今ここで生まれたかのような
新鮮なストーリーを聴かせてくれる。



さらに
その美しいピアノの音を
オケのハーモニーに乗せて響かせると
極上のサウンドが創り出される!
まさに、初めて聴く響き。。




そして、その音楽は
聴き手の心をとらえたまま
駆け抜ける!
地平の彼方へ
遠い空をめざして
どこまでも どこまでも!





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            (この写真はweb上からお借りしました)





この日、初めて角野隼斗さんの生演奏が聴けて
本当に感激!
ホールで生の音を聴きたくて選んだ演奏会、
大正解!!

クラシックの作品にとどまらず、
ポップスもジャズも弾き、自作曲そして編曲と
ボーダレスに活躍する角野隼斗さん。
だから、生ピアノだけでなく
シンセやキーボード、鍵盤ハーモニカ等々
あらゆる鍵盤楽器を弾きこなす。
昨夏のブルーノート東京、そして今冬の全国リサイタルツアーも
そんな彼の活躍ぶりを配信で聴くことができた。
しかし、生演奏を聴くなら
クラシック作品を真っ向勝負で弾く演奏会に行きたいと思った。

こうして厳選してw聴いたPA無しの演奏会が
本当に素晴らしかったので、格別な思いでいっぱい。。

さらに印象的だったのは
角野さんがとても幸せそうに弾いていたこと。
奏者の幸せな気持ちが音楽に変換され
同じ空間で呼吸を合わせる聴き手の心が
幸福で満たされる。
極彩色のエネルギーが渦巻くような
素晴らしい時間。。




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                (この写真はweb上からお借りしました)

コンチェルト2番が終わると
スタンディング・オベーション!



そうして演奏されたのは「花は咲く」。
コンチェルトがCmajor で明るく終わったので
その同じ調で始まる。
そして半音上のD♭majorに転調。
これはパガバリの第18変奏の調。。

全ての哀しみが溶け
全ての苦しみが解き放たれるような
慈しみ深い音楽に
ただ、涙。。。

ついさっき聴いたばかりの
天上の音楽のような
幸せな第18変奏曲とともに
私の心に
忘れられない幸せな思い出がきざまれた。。















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この演奏会の最初のチラシには、こんなタイトルが付けられていました。
でも、昨今の世界情勢を鑑みて変更されたようです。
その事について、主催者も演奏者も何も語っていませんが
だからこそ、深い想いが伝わってきたのだと思います。

状況が変化しても、音楽の素晴らしさに変わりはない。
音楽家の真摯な演奏は
私たちの心に
まっすぐに届くのです。。













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                    (この写真はweb上からお借りしました)


この盛大なスタンディング・オベーションの興奮も覚めやらぬ、まさにその晩。
角野さんはYTで配信をしたのです!
本番の後の疲れはないのでしょうか??
とっても冷静に、ピアノを弾きながらの楽曲解説!

すごいなあ 若いなあw
ますます尊敬してしまったのでした♡☆♬

















































































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Joan Miró and Japan      [アートに逢いに]

ミロ展 日本を夢みて
      ~ザ・ミュージアム




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どこまでも自由で
のびやかな画面から
作者のしなやかな心が伝わってくる!


言葉と絵画の機微
ステキなユーモアのセンス!

時が経つのを忘れて観入っていた。。





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↑↑↑撮影可の作品が何点かありました!

正直、ミロはデジタルの画面や印刷で見たのと
さほど変わらないのではなかと思っていましたが
それは
おーーーきな間違いでした!

実物の前に立つと
息づかいが感じられる。
画家が筆を入れた、その瞬間のインスピレーション。
まるで、さっきまで描いていたかのような
新鮮な風がふく。。



ミロは故郷スペインの内乱を逃れてフランスに住んだ。
絵の中に書き込まれたフランス語。
そんなセンスはパリで養われたのだろうか。

言葉に対する興味は日本語にも。
日本の詩人と交流し
墨で描き
和紙の巻物も。。

二度の来日の折に求めた日本の品々も紹介され
大阪万博で白壁に筆をふるう姿をVTRで観ることができた。

生前に名が知られ、世界各国で大きな展覧会が催されたミロ。
愛する妻と歩んだ人生は
きっと幸せに満ちていたに違いない。









そして、出口でMILO頂きました!(画家は Miró なんですけどw)

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Gemäldegalerie Alte Meister [アートに逢いに]

フェルメールと17世紀オランダ絵画展
            ~東京都美術館



柔らかな髪
衣装の色合い・・
それは
フェルメールならではの繊細な表現。。



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作品の前に立つと、修復で現れたキューピッドに目が行くけれど
それ以上に、細やかな筆づかい全てが見て取れるのが凄い!


ドレスデンのGemäldegalerie Alte Meister(アルテ・マイスター絵画館)で
初めてこの作品を観たのは、何年前だろう。
画面全体がくすんでいる印象を受けたのが
歳月をかけた修復で、描かれた当時と同じ色彩となったそうだ。

あの時は壁に描かれたキューピッドは何者かに上塗りされ、見えなくなっていた。
今、こうして画家が描いたそのままの姿を観ることができる。
しかも、こんなに遠い国で!











・・この展覧会は、他にも沢山の作品がありましたよ。
でもね、メインのフェルメールの他は!!!!!

そりゃ、アルテ・マイスターのご本尊のようなラファエロの聖母は
絶対に門外不出でしょうけれど、
もうちょっと来日してくれても良かったのでは??




先日 観たばかりのメトロポリタン展があまりにも素晴らしかったので
ブーイングしてしまいました~。




























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Grand Concert 2022    [コンサートの記憶]

グランドコンサート
       ~サントリーホール


(出演)
ソリスト:村治佳織(ギター)
     反田恭平(ピアノ)

指揮:ガエタノ・デスピノーサ
管弦楽:ジャパン・ナショナル・オーケストラ 特別編成

(プログラム)
ロドリーゴ:アランフェス協奏曲(ギター:村治佳織)
メンデルスゾーン:交響曲第4番 イ長調 作品90「イタリア」

ショパン:ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 作品11(ピアノ:反田恭平)

(アンコール)
モリコーネ:ガブリエルのオーボエ(ギター・アンコール)
ショパン:ポロネーズ第6番「英雄」(ピアノ・アンコール)
ピアソラ:アヴェ・マリア




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拍手の中、明るい赤のドレスの村治佳織さんがギターを携えて登場。
華やぐステージ。
なんて繊細でリズミカルなギターだろう!
聴くうちに、心がほぐれていく。

二楽章の憂いを含んだ、あまりにも有名な旋律も
さりげなく柔らかな陽の光がうつろう。

続く三楽章は、奏者の微笑みそのもの!
カラッと明るいスペインの風が吹く。


そして、アンコールはモリコーネ。
穏やかな歌に懐かしい感情があふれだす。。





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休憩中、ステージにピアノが運び出される。
さあ、いよいよだ!

ショパンのピアノコンチェルト第1番の長い前奏。
躍動する音楽に身をゆだねるソリスト。

そして最初の打鍵!
すばらしい旅の始まりだ。

まさに極上のショパン!

おおらかで
色彩豊かに紡がれる物語は
どこまでもアクティブで
果てしなくエレガント。


緩徐楽章の、
ホールいっぱいに響く優美な音色。
奏者の、作品への愛があふれている。

ひとつひとつ、磨き上げられた音が
それは見事にハーモニーを描き分け、
フレーズの輪郭を際立たせる。


そして一気になだれ込む終楽章は
クラコヴィアクのステップが弾む!
華やかなオケとのかけ合い。
まったく、ピアノの厚いことときたら
オーケストラが2つ鳴っているようだ!
圧巻!!



しかもコンチェルトの後に英ポロって!
でも、ただのイケイケではなく
絶妙なギアチェンジが効いた
凜々しく、雄大なポロネーズ。



しかし、これで終わりではない!
村治さんのギターと共演でピアソラ♡

反田さんがマイクを持って登場し、村治さんを呼び込む。
村治さんはシックな白い衣装にお召し替え。

そしてなんと、指揮者も共演。
指揮のデスピノーサ氏は元ヴァイオリニストなので
オケの人から楽器を借りて!

ピアソラのアヴェ・マリア(タンティアニ・プリマ)は
私の大好きな作品。
反田さんのピアノで聴ける日が来るなんて(感涙・・

柔らかい旋律。
3つの楽器のためのステキなアレンジ。




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昨年のショパンコンクールの配信を貼り付いて観ていた私w
反田さんが弾くショパンのピアノコンチェルトをナマで聴きたい!
その念願がかなって、超幸せでした。
ナマの音と迫力は、配信と比べものにならない。

同じ空間で
奏者と同じ息づかいで
音楽を旅することができる。


ほんとうに
心にダイレクトに響く、素晴らしい時間。。











































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THE MET      [アートに逢いに]

メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年
               ~国立新美術館



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会場に入った瞬間に目に飛び込んでくるフラ・アンジェリコ。
思わず足を止めて見入ってしまうが
まだまだ先がある!

織物のリアルな手触りまで感じるラ・トゥール!
カラヴァッジョの香り立つ少年たち!

どの絵画も雄弁に語りかけてくる。
本物に対峙する幸せ。。


去年は来日展がほとんど無かったので
こうして素晴らしい作品の前に立つと胸が高鳴る。


作品から、それを描いた画家の息づかいを感じる。
彼らが込めた熱い思いは
遙かな時を越えても霞むことはない。




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会場を出たところにデジタルの年表があり、撮影OK!
世界と絵画の歴史がテンポよくスマートに映し出される。
これで展覧会の復習ができる。

しかし、ニューヨークの本家は点数が多すぎるので、
今日は落ち着いて観られて良かったな。
(あちらが改修工事をしているので、貸し出して貰えたようだ。)







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これはフェルメールの「信仰の寓意」(ポストカード)
作品解説で、オランダが当時はプロテスタントが公認宗教だったので
カトリックの礼拝が禁じられていた事を初めて知った。
教会で礼拝が出来ないカトリック教徒は家の中の「隠れ教会」で礼拝を持った。
そして、フェルメールは結婚を機にカトリックに改宗していたという。


・・フェルメールが暮らした街・デルフトには
二つの教会がある。
新教会の高い塔の上から鳴り響く鐘。
旧教会の厳かなオルガンの音色を思い出す。
そして、そこに眠るフェルメール・・


謎の多い彼の人生が
少しだけ見えたような気がした。










































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