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OZ Solo at Parthenon Tama    [コンサートの記憶]

小曽根真 ソロコンサート
      ~パルテノン多摩 大ホール



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(セットリスト)
Makoto Ozone:Bienvenidos Al Mundo
      :Improvisation 1
      :Improvisation 2
      :Improvisation 3
Chick Corea:Children's Songs #6、#20

M.Ravel:Piano Concert in G Major ⅡAdajio assai
Makoto Ozone:Struttin'in Kitano
      :Italpark
      :Corea-Graphy

(アンコール)
W.A.Mozart:Piano Concerto No.10 in E flat major for two pianos K.365 ⅢRondeau: Allegro
Makoto Ozone:Reborn





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客席の照明が落ち 明るく照らされたステージ。
下手の扉が開くけれど、そこには誰もいない。
もしかして?と振り向くと
客席中程の扉が開き、登場したのは・・
大きな拍手の中、
以前のようにw 客席の通路をステージに向かう人。
黒ずくめの衣装に黒いマスク。
ステージに上がると、さっとマスクを外す。
さらに大きな拍手の中、ピアノへ向かう小曽根さん。

明るく軽やかなイントロ。
ピアノが「ようこそ」と歌っている。
”Bienvenidos al Mundo" だ!
ワクワクと飛び跳ねて踊りたい~♪♬



小曽根さんが、このパルテノン多摩での
チック・コリアとの思い出を語る。
また、自分のスタイルを作るために作曲を勧められた事。
だから、この日はチックさんのスピリットを感じながら
皆さん(私たちのことです♡)と一緒に
即興演奏で音楽の旅を楽しみたい。。



深い湖の 鏡のような水面に
ぽつ・・と水滴が落ちる
静かに広がる 水の輪。。
忘れていた時が 動き出すように
モノクロームの映像がゆらぐ。
完全5度と完全4度
波動と鼓動が溶け合う
やわらかなモノローグ。。




どこの国の言葉だろう
ふたりの会話。
どこかの街の一室で
今、この瞬間に語られている
とてもリアルに!
少しエキサイトしても
お互いを知り尽くした二人は
ユーモアを忘れない。。



激しく刻まれるタイトなアコード!
気合いの入った掛け声。
ウォーキングベース
床を踏みならす靴音!
・・場面が変わり
やわらかな風景が
蜃気楼のようにゆらぐ
移ろう季節を惜しむように
淡い光と影。。
きっぱりと再びアップテンポの世界へ!
意志を持って突き進む
すさまじいエネルギー!



小曽根さんのパワーに負けまいと
私たちも手が痛くなるほど拍手!
様々な色彩・香り・温度が紡がれた
まさに 一期一会の奇跡。。






時計を持って来なかったという小曽根さんが
「今、何分くらい弾いてます?」と聞くので、
私たちは指を4本とマルを作って「40分!」と答えるw
「あと2曲くらい弾いても良いですか?」と小曽根さん。
もちろん、もちろん!


小曽根さんが大好きだというチック・コリアの
"Children's Songs" から2曲。
「This is for you,Chick!」と言って弾き始める小曽根さん。
シャープでいて暖かい、
カラッとしているけれど包容力のあるピアノの音色は
チック・コリアそのもの!
小曽根さんの中にはチックさんが今も生きているんだなあ。。









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ラヴェルのピアノコンチェルト、第二楽章。
繊細な音色の連なりに
愛おしさで胸がいっぱいになる。。
優雅で 凜とした佇まい。
ハーフタッチで奏でる優美なフレーズは
極上の響きとなって銀河のように煌めく。。



しかし続けて"Struttin'in Kitano"ですよっ!
これぞジャズっていう曲を弾いてしまう!
足踏みならしながらw
もう、小曽根さんしか出来ないワザでしょう~♬♪


さらに"Italpark"ですって!
後半の演奏が始まる前に
「今日はいつもと違うプログラムに」
と言っていた小曽根さん。
遊園地「イタルパーク」の
回転木馬がコーヒーカップがクルクル回る~
おとぎの国の迷路で彷徨い
摩訶不思議な空間の出口はどこだ??


さらに・さらに "Corea-Graphy"!!
明るい太陽、笑顔がはじける!
ラテンのパーカッションが聞こえてくる♬
すっごいアップテンポとグルーヴ!
風のように疾走する車が突き進む!!




後半、MCを忘れるほど集中して演奏した小曽根さん。
それぞれの曲の紹介をし、
最後の"Corea-Graphy"も チックさんにインスパイアされた作品だという。

このホールはチックさんとの思い出が詰まっている。
だから、アンコールも二人で弾いたモーツァルトを。。
ピアノコンチェルト(2台)の終楽章。
まるで そこにチックさんがいて
一緒に弾いているみたいだったよ。。



鳴り止まない拍手に応えてのダブル・アンコール。

Reborn

たくさんの思い出を連れてくる。
たくさんの愛が蘇る。
涙。。。







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「僕は即興であんなに集中して弾けたのは 初めてなんです」

ほんとうに、40分もの素晴らしい音楽を紡ぎ出した小曽根さんを
最前列で聴けて 幸せでした。

客席からのノイズもパワーに変えて
いつも変わらずポジティブに音楽と向き合い
愛を届けてくれる小曽根さん。


久しぶりのソロを
ナマで聴けて幸せでした。



ほんとうに ありがとう。






































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北の大地へ        [旅の空は]

3年ぶりに飛行機に乗りました!

どうやって旅をしていたのか思い出せず、
支度に手間取ることw

1時間半のフライトで、あっという間に北海道へ。


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どこまでも続く一本道。
とにかく広い!








知床五湖をひと巡り。
整備された木道は歩きやすい。

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湖に映る知床の山々。









阿寒湖。
遊覧船の桟橋のひとつがとってもステキ♡


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ここから漕ぎ出すと幸せになれそう。。








北海道では様々な珍しい生き物に会いました。
キタキツネ、エゾシカ、エゾセミ、ラッコ!
中でも嬉しかったのは馬の道産子に会えたこと。

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ヒグマには遭遇しなくて良かったです~。








釧路湿原の眺め。

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連日、お天気に恵まれて
爽やかな北の大地を満喫しました。







サンセット・クルーズはカモメたちとともに。
潮風が心地よい。


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宿だけ確保して車で行き当たりばったり。
美味しいものをたくさん食べて
ハプニングを楽しみながらの旅でした。























































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Tango ballet      [コンサートの記憶]

ピアソラ没後30年記念  ピアソラ・ザ・ベスト
              ~第一生命ホール


(出演)
バンドネオン:三浦一馬
ソロ・ヴァイオリン:石田泰尚
室内オーケストラ:東京グランド・ソロイスツ


(オール・ピアソラ・プログラム)
    編曲/オーケストレーション:三浦一馬

 デカリシモ
 フーガと神秘
 現実との3分間
 コルドバへのオマージュ
 ツィガーヌ・タンゴ
 ブエノスアイレス午前零時
 天使の死

 AA印の悲しみ
 バルダリート
 四分の三拍子で
 タンゴ・バレエ
  Ⅰ.Titulos Ⅱ.La Calle Ⅲ.Encentro-Olvido Ⅳ.Cabaret Ⅴ.Soledad Ⅵ.La Calle

(アンコール)
 オブリビオン (三浦一馬&山中惇史編曲) 
 アレグロ・タンガービレ
 リベルタンゴ




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息を呑むタイトなアンサンブル!
スタイリッシュに変貌したピアソラのカッコ良いこと。。

いつもながら三浦一馬さんのセンスには驚かされる。
爽やかな風のようにアップデートされたピアソラ。
こんなバンドネオンは他では聴けない!

今回、とても印象的だったのはストリングスの厚み。
ピアノ・ギター・パーカッションが入るノリノリの曲は
もちろんバッチリ決まってるのだけど
時折、ふっと弦楽だけになるところにグッとくる。
まるで碧く深い海のよう。。
バンドネオンは
その深海で泳ぐ銀の魚。
柔らかく弧を描く 哀愁を帯びたメロディ-。

そして、石田泰尚さんのソロは極上でした!
超絶なアンサンブルを統率しつつ
期待の遙か上を行く独奏をやってのける。
さすが、組長と呼ばれるべき人(容貌だけじゃなくね)!





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アンコール最後の「リベルタンゴ」で
三浦さんは立って片足を椅子に乗せて演奏(カッコイイ!!
バンドネオンの蛇腹を開くと赤色が。
三浦さんはベルトと胸のチーフを赤でそろえててお洒落~♬

ピアソラの作品を室内オーケストラで演奏するために
三浦さんは1年の4分の1を、その編曲にあてているとのお話!
こうして自分の思いが詰まった演奏会を開けるのは素晴らしいこと。
今回は特に
ずっと弾きたかった思い入れの深い作品「タンゴバレエ」が演奏できて
感激の様子の三浦さんでした。
「タンゴバレエ」は6章からなる大作。
まるで映画音楽のようでしたよ♬♪

これからも、ピアソラの進化形を聴かせてくれることでしょう~。


































































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