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"TRiNFiNiTY"      [コンサートの記憶]

MAKOTO OZONE new trio "TRiNFiNiTY"
           ~ブルーノート東京(2日目・2nd)

(出演)
小曽根真(ピアノ)
小川晋平(ベース)
きたいくにと(ドラムス)

(スペシャル ゲスト)
ダニー・マッキャスリン(サックス)

(セットリスト)
1.MR. MONSTER
2.MOMENTARY MOMENT
3.ETUDADE
4.INFINITY
5.THE PATH
6.THE PARK HOPPER
7.DEVIATION

(アンコール)
YELLOW FEVER




'24AprilOZ2.jpg



これが小曽根さんのピアノ?!

まるで重力が無いかのように
弧を描いて浮遊する。
かと思えば
鋼のように重厚な響きで
空間を支配する。
圧倒的・・!

これまでも
小曽根さんの指が
高速で鍵盤を駆け巡り
キレ味の良いパフォーマンスを
繰り広げるのを見てきた。

でも、この日は何かが違う。

それは
小曽根さんのピアノが語る言葉。
まるで違う言語のように
発音もイントネーションも
するりと変化した。

なんて新鮮なピアノ!

新しいトリオ "TRiNFiNiTY" は
ベースもドラムスも、とても若い。
若いけれど、腕が確かな上
打って出る気迫の
もの凄さがある。

そして、
小川晋平さんのベースも
きたいくにとさんのドラムスも
とにかく音が綺麗!
小曽根さんのピアノも本当に美しいので
トリオの音楽がとても洗練された
クオリティの高いものになる。

情感のこもったベース
ハーモニーを奏でるドラムス。
二人とともに
小曽根さんは
新しい境地に躊躇なく飛躍する。

トリオのトライアングルは
パワーがせめぎ合い、
火花を散らし
瞬時にエネルギーの方向が変化する。
これは まさに
ビッグバンだ!


サックスが入った後半は
それが さらに増幅される。
サックスのロングトーンの後ろで
暴れまくるトリオw

こんな音楽って、アリ?
ホントに凄すぎて
笑った顔が元にもどりません~




'24AprilOZ3.jpg




スケジュール上、このライブは諦めていたのだけれど
無理して来て、本当に良かった!

しかーし、
発売後しばらくしてから予約したので
お席がが(汗
ライブハウスだから仕方ないとはいえ
人と人のすき間からステージを覗くのは
ホントに大変でした(泣
しかも、オーダーした飲み物が来なかったり(泣

という、試練の連続だったけどw
それを差し引いても
ライブは最高だったよ。




'24AprilOZ1.jpg

            (この写真web上からお借りしました)


小曽根さんは
ラジオのインタビューで
「この若い二人から沢山のインスパイアを受ける。」
と言っていた。
ピアノが驚くほど変化したのは、この事。
もちろん、二人も
小曽根さんから受け取るものが大きいことでしょう。
そうやって
これまで聴いたことのない音楽が
さらにクリエイトされるに違いない。

トリオ名の"TRiNFiNiTY"は
「Trio」と「Infinity」(無限)を掛け合わせた造語。
まさに未来は無限!
お楽しみは
これから!!




































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はじまりの夜       [コンサートの記憶]

Ayatake Ezaki "Blue Note Tokyo Live 2024"
            (ストリーミング)

(出演)
江﨑文武(ピアノ、キーボード)
常田俊太郎(ヴァイオリン)
村岡苑子(チェロ)

(セットリスト)
江崎文武:薄暮・帷・夜想・抱影・陰翳礼讃・果敢無い光線・
     常夜燈・きょうの空にまるい月・薄光・朝日のぬくもり
常田俊太郎:モンタージュ
村岡苑子:Abyss
江崎文武:黄金の刻 メインテーマ
     黄金の刻 愛のテーマ feat. 上野耕平
     Finale

(アンコール)
江崎文武:朧月夜


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音と音のすきまから
やわらかな世界が広がる

どこか懐かしい旋律が
あたたかく ゆらめき
心の隙間を
優しくみたす。。




'24Mar文武3.jpeg


前半は江崎文武さんのアルバム「はじまりの夜」が
ひと綴りに演奏される。
デジタルで少し増幅された音は
夢幻の宇宙のような
思いがけない空間を創りだす。






後半は
常田俊太郎さんと村岡苑子さんの作品も。
そして
サックスの上野耕平さん(江崎さんと大学の同級生)が
この前日に放映されたTVドラマの楽曲を。



ストリーミングにも音のこだわりが感じられて
幸せなひとときだった。。



江崎さんはブルーノートに
ソロとしての出演は初!なのだそう。
その感慨とともに
家族や友人、スタッフそしてファンへの
感謝の言葉が述べられた。
(ほんとうに真摯なお人柄♡




'24Mar文武1.jpeg



江崎文武さんは様々なアーティストに
作品を提供したり、編曲をしている。
この日、演奏された「はじまりの夜」は
なんと初のソロアルバムなのだとか。

ピアノ・ソロの作品が
この日のために弦楽器とともに演奏された。

そんな特別なライブが聴けた幸運。

実は、少し前にも幸運が舞い込んできた。
それは
あるホールの会員向けプレゼントに当選!
いくつかあるプレゼントの中から
江崎さんのCDと楽譜に応募したら
なんとっ
サイン入りで頂いてしまいました♡


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江崎さんは、このライブの2日後に
ドラマの劇伴の録音があるとか。
これから江崎さんの音楽を耳にすることが増えそう~♪♬♪
そうそう、
ラジオ番組のレギュラーも始まるそうです。
楽しみですね♡












































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"KEYS" Streaming     [コンサートの記憶]

角野隼斗 全国ツアー 2024 “KEYS” Streaming
      ~千葉 森のホール21大ホールより配信

(プログラム)
J.S.バッハ:イタリア協奏曲 BWV971
モーツァルト:ピアノソナタ 第11番 イ⻑調 K. 331「トルコ⾏進曲付き」
⾓野隼⽃:24の調によるトルコ⾏進曲変奏曲

⾓野隼⽃:⼤猫のワルツ
ガーシュウィン(⾓野隼⽃編曲):パリのアメリカ⼈
ラヴェル(⾓野隼⽃編曲):ボレロ

(アンコール)
角野隼斗:ノクターン
    :きらきら星変奏曲(ヘ長調)
    :夕やけ こやけ



あのサントリー公演から3週間。
さらに自由で
のびやかなピアノに驚く。
わずかな時間に
これだけ深化できるなんて!

全23公演の千秋楽。
「とても充実していた」
と本人が語るとおり
その気持ちが そのまま
ピアノの音になっていた。




'24Mar角野F2.jpg



この公演が思いがけず配信されることになり
迷わずチケットを購入~♬♪
こうして手元のアップが見られる上
あの
「24の調によるトルコ⾏進曲変奏曲」は
次々に変化する調性が
テロップで表示される!
リアルなホールは客席の明かりが消えるので
せっかくプログラムに調性と色の対照表があるのに
全く確認できなかったので
本当に嬉しい♡

角野さんが弾いた調性は

Am Cm A♭ A F#m F# D#m Bm
D G Gm B♭ Cm C#m D♭ F E
Em Bm G#m Dm Fm B♭ E♭

という順でした♪♬
*ピアノの側に置かれた(ハイテクな)球体が
 調によって色が変化する*

「転調大好き」な角野ワールドを
満喫したのでした♡



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それにしても
複数のカメラが捉える素晴らしい映像は
まさに洗練された作品!
ホールとはまた別の楽しさでいっぱい。

そして
音楽の可能性を大きく広げる
渾身のパフォーマンスに
心を奪われた。。


公演ごとに調を変えたアンコールの
「きらきら星」。
千秋楽はヘ長調のあたたかな響き。
長いツアーを無事に終えられた
安堵と感謝が伝わってくる。


そして
最終日なのでトリプル・アンコール!
このホールがある千葉は
角野さんの生まれ故郷。
子どもの頃 住んでいた町で
夕方になると
お家に帰る合図として流れていた
「夕やけこやけ」を。
「みなさんも元気にお家にお帰りください」w



'24Mar角野F3.jpg




そんなわけで
配信の予定時間をオーバー!
そのためか、最後まで見られなかった人が続出。
配信元がチケット購入者を対象に救済措置をすることに。

おかげで、またしばらく楽しめます~♡♬☆♪♡














































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"KEYS"      [コンサートの記憶]

角野隼斗 全国ツアー 2024 “KEYS”
         ~サントリーホール


美しい翼を広げ
力強く羽ばたく

時は今!

憧れていた
高く 青い空へ・・


'24Mar角野8.jpg




(プログラム)
J.S.バッハ:イタリア協奏曲 BWV971
モーツァルト:ピアノソナタ 第11番 イ⻑調 K. 331「トルコ⾏進曲付き」
⾓野隼⽃:24の調によるトルコ⾏進曲変奏曲

⾓野隼⽃:⼤猫のワルツ
ガーシュウィン(⾓野隼⽃編曲):パリのアメリカ⼈
ラヴェル(⾓野隼⽃編曲):ボレロ

(アンコール)
角野隼斗:ノクターン
    :きらきら星変奏曲(変ホ短調)



clavier(クラヴィーア)は
ラテン語の「clavis (クラヴィス=鍵)」が語源。
時を経て
全ての鍵盤楽器の呼び名になった。
英語の鍵盤=keybord
KEYS=鍵はクラヴィーアが奏でる音楽?



'24Mar角野1.jpg


満員の大ホール。
ステージ中央に
スタインウェイのグランドピアノ。
拍手の中
黒い衣装の角野隼斗さんが登場。

はじまりは、バッハ。
F durの明るいアルペジオが響く。
なんて美しい音色だろう!
まるいフォルムの粒子が連なり
魅力的なフレーズを生み出し
第一楽章の
期待感いっぱいのストーリーが紡がれる。

続く第二楽章は
雄弁な左手にハッとする。
多くの演奏家の解釈は、
この楽章の左手は
右手のメロディーの伴奏だ。
ところが
角野さんの左手は
右手とともに
優美に歌い合い、語り合う。
そうか
これもポリフォニーなのだ!

そして、得意のドライブ感満載の第三楽章。
爽快なアップテンポは
この人の真骨頂!
でもね
どんなに速くても
細やかなアーティキュレーションは完璧!
それが
2階席までクリアに届くって
本当にすごい!


ここで角野さんはマイクを持って、
プログラムについてのお話を。


そして、モーツァルト。
第1楽章の全ての繰り返しを守る。
リフレインは
もちろん、可憐な装飾をほどこして。

メヌエットは
さながら貴族の館での晩餐会。
高貴な人々が品良く笑いさざめく。
目くばせ 耳うち
静かに流れる
ターフェル・ムジーク・・

そして、
パキっと弾かれた「トルコ行進曲」。
これも装飾の機微にハッとする。
爽やかに、華やかに。


バッハもモーツァルトも
モダンピアノ以前の作品なので
解釈は千差万別。
当時の楽器での表現方法にこだわる人もいれば
現代の楽器の特性を生かす人もいる。

角野さんは後者だけれど
過度にエモーショナルにならず
時代様式に即して
少しだけスパイスを加えた。
この絶妙なさじ加減!

バッハが
イタリアから伝わって来た音楽に魅了され
彼の地での合奏協奏曲を
ひとりで弾けるように作曲した作品。
これを角野さんが弾くと
まるで弦楽合奏!
ソロとトゥッティの
丁々発止の掛け合いが
聴こえてくる。

モーツァルトは
指でノンレガートで弾いたフレーズを
ペダルで繋げて
美しいレガートを聴かせる。
細やかにタッチを変えて
さまざまな表情を奏でる。
優美な旋律の抑揚は歌心にあふれ
まるでオペラのよう!
歌手とオーケストラのやり取りが
目の前に現れる。。


'24Mar角野5.jpg


さて、ピアノの向こう側に
何やら白い球体が。
角野さんの説明では
弾いた調性に反応して光の色が変化する、
というハイテクなモノ。
角野さんがホ長調を弾くと青く、
ハ短調を弾くと光が赤に変化。
まーすごいっ!と思ったら
「照明さんもありがとうございます」
と、角野さん。
あれ??w

Key には調性の意味もあるので
全ての調を使った
24の変奏曲のはじまりはじまり~♪♬

プログラムに色と調性の関係が
書いてあるけれど、暗くて見えませ~ん。
もう、角野さんの
華麗で 壮大で
本当にカッコいい
インプロいっぱいの演奏を
次々に変化する光の色とともに
まるごと楽しんだのでした♡






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プログラム後半は様々な鍵盤楽器に囲まれての演奏。
ピアニストはステージでは一人なので
囲まれていると落ち着くのだそう。

「大猫」の始まりはチェレスタ。
可愛らしい鉄琴の音色をキラキラさせると
クルッと回転してグランドピアノに。
その上にあるトイピアノも登場。
もう、
楽しくてたまらない!
という雰囲気の角野さん。

さらに
「パリのアメリカ人」は
まさに彼ならではの世界!
この映画のダンスシーンが
ダイナミックに現れる。
時を経ても色あせない
ハイセンスなミュージカル映画。
角野さんのピアノは
あの高揚感を余すところなく、
いや、さらに増幅して繰り広げる!
そして、
フレンチ・ジャズのように
オシャレではないですか♡



ーーー暗転ーーー



ステージ上で何やら準備が。
ややあって
暗闇の中
角野さんがピアノに歩み寄った?

やがて
乾いた連打が始まる。

「ボレロ」だ。

ささやくような連打は
アップライトで。
やがて音量が増す。
こんどは
グランドピアノ。
絶え間なく続く連打の上で
管楽器の呼吸をはかる。
刹那的な旋律。
さらにレンジが上がり
ヒートアップしていく音楽。

前半で聴かせてくれた
繊細な表現に加えて
後半はハンパなくスケールが広がる。

重層的なハーモニー感、
すばらしいバランス感覚で
大音量をコントロールし
立体的な音響が立ち現れる。
それは、もう見事!

さあ、螺旋状に登りつめたボレロが
ついに 頂点に達する!
巨大なエネルギーとともに
爆発!!
まさに圧巻!
ブラヴィッシモ!!




この興奮の後のアンコール。
ゆるやかな「ノクターン」は
夜というより
夜明けの音楽、と角野さん。

そうして
アップライトで奏されたのは
たゆたう波
優しくあたたかい愛。
心がゆれて
涙があふれる…

その音楽が
霧に包まれるように 閉じられる。
・・静寂


そうして
角野さんが
こちらの世界に帰ってくる。

ようやく息ふきかえし
拍手がはじまる。

ホール中の心がひとつになって
静寂を聴く。
なんて幸せなひととき。。





しかーしっ!
これじゃあ帰れませんよ!ww
と、拍手が続き
ステージに呼び戻される角野さん。

「最後の最後にもう1曲」
やったー!
ダブルアンコール♪♬しかも撮影可!
しかもSNS投稿可!(ただし動画は30秒ね)
皆、急いでスマホを取り出す(いそいそw

このツアーのラストは
「きらきら星」と決まっていて
それが毎回、違う調性で演奏される。

「今日のサントリーは B♭m、変ロ短調です。
 変な調なんですが」
プログラムの色と調性の対照表を見ると
変ロ短調は紫!
(いえぃ 角野さんが好きな色・パープルだよ♡
壮大な音楽は
短調から長調に転調し
さらにパワーアップ!
エネルギッシュなラストに大喝采!!
もちろん、スタンディング・オベーション!
(ブラボー叫んじゃったよ☆




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自ら創り上げた音楽を
人の心にダイレクトに届ける。
それには
演奏技術はもちろん
作品への深い洞察が必要でしょう。
さまざまな角度から研究し
自分の思いが伝わる演奏を模索する。
ほんとうに大変な事なのに
この日の角野さんは
そんな苦労を微塵にも感じさせず
実に楽しそうに弾いていた。

少し以前のインタビューで
「唯一無二の存在になりたい」
と言っていた角野さん。
その目標に大きく近づいた、いや
もう、達成したのではないか?

なにしろ
この日のピアノの音の充実していたこと!
自分を信じているから出せる音。
さらに
この瞬間に感じた思いを指で紡ぐ。
すると 奏者の気持ち、心のひだが
ダイレクトに伝わってくる!
同じ空間の中で それが聴けるのは
この上ない幸せ。。

ほんとうに感動的な演奏会だったよ。



それにしてもっ
進化・深化の速度が
あまりにも速すぎる!

昨年からニューヨークに拠点を移し
さまざまな音楽に触れ
さらに、
世界各地でコンサートをしている角野さん。

そんな経験が糧となり
取り込まれたものを
増幅して発信する。
このサイクルのスピードが
ものすごーく速い!


やっぱり
天才なんだな。

これからも、さらに変貌していくに違いない。
楽しみすぎるよ♡


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Afternoon Concert Feb. [コンサートの記憶]

成田達輝&萩原麻未 デュオリサイタル
        ~浜離宮朝日ホール

(出演)
ヴァイオリン:成田達輝
ピアノ:萩原麻未

(プログラム)
M.ラヴェル:ヴァイオリン・ソナタ(遺作)
      ヴァイオリン・ソナタ ト長調
      ツィガーヌ

S.フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調

(アンコール)
E.イザイ:子どもの夢 Op.14
W.クロール:バンジョーとフィドル



 

超美音・超絶技巧の
バイオリンとピアノが
個性豊かに繰り広げるパフォーマンス!


時に狂気をはらみ
また彼岸のような儚さを歌う。。




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かわいらしい笑顔の萩原麻未さんは純白のドレス。
そして神妙な面持ちの成田達輝さんは黒の丈の長い上着。
若い夫婦の二人が揃ってお辞儀をすると
ホールの空気が一気に華やぐ。

しかし、いざ楽器に向かうと
二人はともに凄い集中力で
音楽に没入する。
まるで憑依したような
もの凄い演奏!!

それぞれが
非常に個性的なのだが
お互いの波長がピッタリ合うから
その個性が拡大され、増幅され
まさに
オリジナリティーの極致となる。

極度なアゴーギグの変化、
さらに
幽玄な最弱音から爆音まで
ダイナミクスレンジの広いこと!

今、この瞬間に生まれる音楽の瑞々しさに
心をうたれる。

そして、ほんとうに凄いのは
どんな場面でも
楽器を完璧にコントロールしているのだ。
しかも
これ以上ないくらいの美しい音色で!

どの作品も聴き慣れたものなに
まるで初めて聴くような新鮮さ。
圧倒的。。



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ところが
プログラム後半のフランクのソナタの演奏中、
ハプニングが!

成田さんが
静かな第3楽章の途中で
突然、演奏をやめて
「すみません、もう1回最初からやらせて下さい」
と言うのだ。
ステージのそでからカメラで撮影されているのに気付き
集中できないようだ。
1番ビックリしたのは麻未さんで(そりゃそうだ)
夫に「最初からでなくても、2楽章からでも良いのでは?」
と、説得しようとするが
頑として「最初から」と言う達輝さん。
麻未さんは客席に「お時間、大丈夫ですか?」と気遣う。
客席から温かい拍手がおくられ
調弦して、冒頭から。

ああ、
さっきより充実した演奏だ!

アクシデントを跳ね除け
真摯に音楽に向き合う夫婦デュオに
感銘を受けました。


(ちなみに、ホールのSNSで
「スタッフの不手際で演奏が中断したことへのお詫び」があった。)


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演奏を止めた時に
成田さんが「どんな状況でも演奏できなくてはいけないのだが」
と、もらしていた。
確かに、
演奏を止めるなど、もっての外!
と言われても仕方ないかもしれない。

でも、成田さんは
最高の演奏を聴いてもらいたかった。
それは、もの凄い集中力の上に成り立つものだから
ほんの少しでも
邪念を入れたくなかったのでしょう。

そのことを
ホール中の人が感じたから
温かい拍手が生まれた。

ほんとうに
みんな、あなたが納得できる演奏が聴けて
幸せだったよ。




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アンコールの1曲目は
私の大好きな
イザイの「子どもの夢」。
ふたりのお子さんへの
あたたかい愛情が
そのまま
音になっていた。。。

















































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Tango Nuevo    [コンサートの記憶]

三浦一馬&東京グランド・ソロイスツ

情熱のピアソラ ーTango Nuevoー
   ~かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホール

(オール・ピアソラ プログラム)
フーガと神秘
悪魔のロマンス
天使の死
コオマージュオマージュ
四分の三拍子で
ブエノスアイレスの夏

デリカシモ
ブエノスアイレス午前零時
鮫(エスクアロ)
ツィガーヌ・タンゴ
ビオレンタンゴ
アディオス・ノニーノ

(アンコール)
アレグロ・タンガービレ
リベルタンゴ




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鮮やかに歌うバンドネオンと
超美音のTGSが奏でる、
アップデートされたピアソラ!


おそらく世界で唯一無二の
スタイリッシュなアンサンブル。


指揮者ナシでも
緩急自在の音楽が
あうんの呼吸で出来ちゃうって
ホントにすごいっ!!

そして絶妙な陰影・・
まさに、釘づけでした。


そして
三浦さんと石田さんの掛け合いは最高!!


これまで何度か このアンサンブルを聴いているけど
この日はどの楽器の音もクリアで、
特にバンドネオンが際立っていて
本当に素晴らしかった。



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アンコールの最後は「リベルタンゴ」。
三浦さんは、この曲の時だけ立って
片足を椅子に乗せて演奏する。
カッコイイ~!
他の曲も立って弾けば良いのに
と、いつも思うのでした♬♪





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               (この写真はweb上からお借りしました)






















































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Recital Series VS 8     [コンサートの記憶]

芸劇リサイタル・シリーズ
「VS」 Vol.8 亀井聖矢 × イム・ユンチャン
       ~東京芸術劇場 コンサートホール

(プログラム)
ショパン:モーツァルトの歌劇「ドン・ジョヴァンニ」のアリア
    「お手をどうぞ」の主題による変奏曲 変ロ長調 Op.2 [ソロ:亀井]
ショパン:エチュード・セレクション [ソロ:ユンチャン]
      3つの新しいエチュード より 第1番 ヘ短調
      12のエチュード Op.25 より 第1番 変イ長調「エオリアンハープ」、
                   第5番 ホ短調、第6番 嬰ト短調
      12のエチュード Op.10 より 第10番 変イ長調、第9番 ヘ短調
      12のエチュード Op.25 より 第11番 イ短調「木枯らし」

ラヴェル:ラ・ヴァルス*
ミヨー:スカラムーシュOp.165b*
サン=サーンス:組曲『動物の謝肉祭』(2台ピアノ版)*

(アンコール)
チャイコフスキー:組曲「くるみわり人形」より
                 花のワルツ*

*2台ピアノ




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切れ味抜群の亀井さんと
情感溢れるイムさんの日韓対決!?
ではなかった!!

VSというタイトルなので
バトルになるのかと思いきや
若い二人が創る音楽の楽しかったこと!

その前に
それぞれのソロ。


亀井聖矢さんの立ち上がりの良い音が
キラキラと駆け巡り
爽やかな風のように
ストーリーが展開する。
初夏の草原
明るい陽ざし
どこまでも続く
青い空。。



そして
イム・ユンチャンさんが弾くと
同じピアノとは思えない。
ふくよかで あたたかな音色。
静かなハミング
暮れなずむ春の宵
やさしい人の想い出。。



期せずして、二人ともショパン!
次のショパンコンクールが
視野に入っているのでしょうか??
全くタイプが違うショパン。
何だか既にショパコンの予選のようですw



さて、もう1台のピアノが準備される間
亀井さんがお話を。
何と、最初の挨拶は韓国語!
イムさんは韓国の人気スターピアニストなので
この日は客席に韓国の方々が沢山。
みなさん、亀井さんの挨拶に
「おー!」
と声を上げて大喜び。

二人の出会いは
2年前のヴァン・クライバーン コンクール。
優勝したイムさんの演奏に惚れ込んだ亀井さんが
2台ピアノへのラブコール。
自分とタイプが違うピアニストと弾いたら
面白いのではないか、と。

何てチャレンジングな!
そして二人は容姿がとても良く似ていて
コンクール中、間違えられる事もあったとか。
私もこの演奏会を知った時
兄弟対決だわ~
と思いましたよw

この日は二人とも黒のスーツ。
判別不能ですがな。
見分け方は
笑っている方が亀井さん、
笑わない方がイムさんだとかw




'24Febカメイム1.jpg




最初はラヴェル。
でも、え?これが「ラ・ヴァルス」??
まるで
初めて聴いたかのように新鮮!
たゆたう波の上で
はじける光のきらめき。
まるで
生き生きと戯れる
魚たちのよう!


次の曲が始まる、と思ったら
イムさんが
ぽーん!と弾いたのは「A」(ラ)
それに合わせて
亀井さんも A~
A~D~~G~
二人でチューニングごっこしてるwww

そしてスタートした「スカラムーシュ」!
わあ、スピード違反!
でも何て楽しいんだ!
ちょっとゆったりの2楽章モデレから
3楽章はブラジルの女、サンバ♪♬
思わずステップを踏みたくなる~♡
じっとしてられませんw


ここまで亀井さんが1st。
さあ、交替して「動物の謝肉祭」

オープニングの華やかなファンファーレ!
なんですけど
もう、ここから快速。
ライオン王の行進なので
堂々と弾く場合が多いけど
22歳(カメ)と19歳(イム)の時間感覚は
これで充分に「堂々と」なのでしょう~。

雄鳥と雌鳥も
早口言葉か巻き舌で
言い合ってる。
それにしても
粒立ちの良い綺麗な音!

ロバは羽を持つペガサスになって
縦横無尽に滑空する!
びゅううん~

そしてノロノロ亀は
ノシノシ感がゼロw
ダイエットに成功したのか~?

タイミングを外されて
ワルツを踊れない象さんw

というように
登場する動物たちのコミカルなこと!
アイデアいっぱいで
遊び心満載!

ところが次にカンガルーが
軽やかにジャンプし
「水族館」へ。
繊細な音の粒子がはじけ
夢の世界のように優美。

ロバは軽やかにいななき
外したリズムを楽しむ。

イムさんがつくる
森の静かなざわめき(美~
そこに
亀井カッコウが鳴く・・のだが
ちょっと鳩時計っぽいw

鳥たちは
籠を飛び出して
大空を自由に
のびのびと飛びまわる。
どこまでも・・

「ピアニスト」は
「どちらが下手に弾けるか対決」
と亀井さんの前説にあった通り
二人のパフォーマンスに大爆笑~

元気いっぱい
アニメのバトルのように
はじける「化石」!

パワフルな演奏の後の
「白鳥」
ゆるやかなアルペジオに導かれ
優しく奏でられる旋律。
おだやかな水面
優雅な白鳥のたたずまい・・

突然!
夢が破られ
フィナーレに なだれ込む!!
Go!Go!!
見事にゴーールイン!!


いやあ、本当に楽しかった!!
当初のプログラムはラフマだったけど
変更になって良かったなあ。


亀井さんが最後のごあいさつ。
イムさんにマイクを向けると
「ありがとうございました!」♡
すかさず 亀井さんが
「ユンチャンの貴重な声が聞けたところで
最後にもう一曲!」
亀井さん、MC上手すぎ~w

そしてアンコールは再び亀井さん1stになり
「花のワルツ」
ふくよかな花の香り
心地よい風
優美な踊り
これはまさに絶品!

スタンディング・オベーション!


二人で創り上げた音楽は
未来へ続いていくね。。






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終演後の二人。
ホントだ~笑ってるのが亀井さん!


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              (この写真はweb上からお借りしました)










ところで
客席に角野隼斗さんを発見!
角野さんは亀井さんと組んで
2台ピアノをやっているので
自分のリサイタルツアー中なのに
かわいい弟の演奏を聴きに来たのでしょう♡
スミカメもまた聴きたいなあ~


SUMI KAME Two Pianos 2022




























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Das wohltemperierte Clavier,2   [コンサートの記憶]

鈴木優人 J.S.Bachを弾く 3
     ~トッパンホール

(チェンバロ)鈴木優人

(プログラム)
J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集第2巻 BWV870~893

(アンコール)
J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻より
         第1番ハ長調 BWV846 プレリュード



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チェンバロの美しい音色は
楽器に描かれた装飾にそっくり!
奏でる音楽は
熟考された壮大な物語。

複雑に絡み合うポリフォニー。
それなのに
なんと明晰なことか。
それぞれの旋律が
とてもクリアに聴こえてくる。

24のプレリュードとフーガが
12ずつ前後半で奏された。

前半はそれぞれの作品の
調性が鮮やかに表現され
色彩が見えるよう!

シャープが6つの
13番Fis-durからの後半は
アーティキュレーションが
さらに強調され
時にアグレッシブに、
また流れるように紡がれるエピソード。
ドラマチックな展開に
時を忘れて聴き入った。



そして
鳴り止まない拍手に応えてのアンコール。

優人さんは年明け早々の心が痛む出来事に触れ
「音楽を聴いている間は忘れることができる」
ほんとうに!
そうして演奏された
透明感のあるハ長調に
緊張がゆるみ 涙。。




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久々に優人さんのチェンバロ・ソロを
聴くことが出来ました。
このところ指揮に大活躍の優人さんですが
私は何といっても優人さん=チェンバロ推しです!
この日の演奏会は
「J.Sバッハを弾く」という
3回シリーズ(2021年から)の最終回。
これで一区切りって、寂しすぎる~
また聴けますように(祈♡










































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Rachmaninoff Op. 18         [コンサートの記憶]

東京都交響楽団 第990回定期演奏会
      ~サントリーホール


(出演)
指揮:アントニ・ヴィト
ピアノ:反田恭平
東京都交響楽団

(プログラム)
キラール:前奏曲とクリスマス・キャロル(1972)
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番ハ短調Op. 18
ペンデレツキ:交響曲第2番「クリスマス・シンフォニー」

(ソリスト・アンコール)
シューマン(リスト編曲):献呈









なんて豊かに鳴るピアノだろう!
ひとつひとつの
芳醇な音が響き合い
唯一無二のストーリーが描かれる。。


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前半の2曲目。
ステージ中央にピアノがセッティングされ
オーケストラが席に着く。

黒のスーツ姿の反田恭平さんを前に
指揮のアントニ・ヴィト氏が登場。

静寂の大ホール。
冒頭のピアノの和音。
テンポは前向き。
続いてオーケストラの波が押し寄せる。
コントラバスとともに
ピアノの低音が地鳴りのよう!

ラフマニノフならではの
情感のこもった
どこか物悲しい旋律を
時に きらびやかに
あるいは
歌詞が聞こえてくるかのように
印象的な抑揚で歌うピアノ。

そしてオケのソロが旋律をとると
ピアノは豊かな和声感で伴奏する。
その出し引きの見事なこと!

マエストロの鮮やかな指揮の下で
ピアノとオーケストラが呼応しあい
共にラフマニノフの世界を
創り上げていく!

第2楽章が静かに終結し
最後の余韻に浸る隙を与えず
マエストロの棒はアタッカ!
生き急いでしまうような第3楽章なのに
驚くほど息の長いフレーズを奏でるソリスト!
なんと魅力的なピアニズムだろう。。


広いロシアの大地
吹き渡る風
凍てつく森に
雪どけの光
そして
人々の息吹。。

壮大なストーリーが
縦横無尽に描かれる。

まさに至福のひととき。。




アンコールは
ピアノのソロなのに
歌とオーケストラの演奏のよう!
彩り豊かな音楽に
くぎづけ。。


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                (この写真はweb上からお借りしました)



反田恭平さんがSNSで
「マエストロはワルシャワの大先輩」
と書いていた。
とても意気投合したとか。
会話はポーランド語だったのでしょうか?
確かに、演奏も
お互いの心が通い合っていた。
まるで
同じ風景の中に
二人でたたずんでいるように。。


最近の反田さんは指揮者としても活躍中。
だから、楽譜の読み方も
ピアニスト時代とは違うのでしょう。
オケのことを良く把握していて
ピアノがオケの中に自然にとけ込んでいる。

私の席から
演奏中の反田さんが
指揮やオケとコンタクトを取るのが
とても良く見えた。
オケのソロパートと合わせる時は
必ずそちらを見ているのだ。
そしてお顔の表情の豊かなこと!
あまりにも幸せなフレーズを聴いた瞬間、
私は感激のあまり天を仰いだのだが、
反田さんを見ると
なんと極上の笑顔!
真剣勝負のコンチェルトでも
反田さんは
音楽の美しさに感動する
心の余裕を持っている。


加えてピアノの音の素晴らしさ!
反田さんのピアノの音色は
数年前と比べものにならないほど変化した。
ふくよかな響きの中に芯がある
つややかで美しい音色。
さまざまなタッチを駆使し
千変万化の表情を創り出す。。

ほんとうに
今まで聴いたことのない
すばらしいラフマ2だったよ♪♬


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            (この写真はweb上からお借りしました)



この日は協奏曲の前後にも演奏があり
どちらもポーランド人の現代作曲家の作品。

最初のキラールは「戦場のピアニスト」などの
映画音楽も手がけた人。
ざわざわとした弦楽器の震えの中で
4つのオーボエが呼び交わす。
不思議な夢のような作品。


最後のペンデレツキの作品のサブタイトルに
「クリスマス・シンフォニー」とあるが、
全編、不穏な雰囲気。
冒頭の方でごくわずかに聞こえた
「きよしこのよる」の断片。
それに寄り添った弦楽のハーモニーが
終わり近くで
再び、豊かに奏された時
思わず涙が。。

マエストロ・ヴィトが
ポーランドの心を深く理解して
それは見事に、的確に
そして
愛を込めてタクトを振った。
それに応えたオーケストラも
ほんとうに素晴らしかった。
そう、
私が今までこのオケを聴いた中で
最高だったよ♬♪



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             (この写真はweb上からお借りしました)





実は、この演奏会は全く圏外でw
この日の朝、
「当日券が出る」
という情報を知り
反田さんの演奏じゃ、取れるわけないでしょ~
と、ダメモトで販売サイトにアクセス。
そしたら
なんと、買えてしまった!!驚!!

あんなに反田さんの演奏会に行きたくて
先行抽選や先行販売に挑戦しても
全滅だったのに。
こんなこともあるんですね。




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ところで、この翌日。
何気なくつけたラジオから
魅力的なピアノが!
思わず最後まで聴いてしまった。
そして
アナウンスにビックリ!
「ピアノは反田恭平さんでした」
ブラームスのピアノコンチェルト。
先月のNDRエルプフィルのライブ録音だ!
しかも同じサントリーホール。
なんてラッキー♡
しかも、ラジオの「聞き逃し配信」で
最初からしっかり聴き直せて
なんてラッキー♡♡
思いがけないクリスマス・プレゼント☆



しかし、2日続けての反田さん。
呼ばれてるとしか思えませんw(え?









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CRISTMAS JAZZ NIGHT '23 [コンサートの記憶]

小曽根真 クリスマス・ジャズナイト2023 (第2日)
   "Beyond Generations"
              ~オーチャードホール

(出演)
ピアノ:小曽根真
トランペット:エリック・ミヤシロ/岡崎好朗/松井秀太郎
トロンボーン:中川英二郎/半田信英/藤村尚輝/小椋瑞季
サックス:岡崎正典/馬場智章/岩持芳宏
ベース:小川晋平
ドラムス:きたいくにと

トランペット:ジョーイ・クレリ
アルトサックス:ニコラ・カミニティ
テナーサックス:タル・カルマン


(セットリスト)
Makoto Ozone:Jungle
Jeff “Tain” Watts:Mr. J.J.
Makoto Ozone:Deviation
Miles Davis:Jean Pierre

Makoto Ozone:Carrots or Bread
       :Park Hopper
       :Improvisation (Ozone Solo)
       :No Strings Attached

(アンコール)
John Lennon・Yoko Ono
       :Happy Christmas



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明かりが落ちたホール。
動物のうめき声が聞こえる?
いろいろな種類の・・
これは
ホーン・セクションの音!
皆でランダムに鳴らしながら
ステージに集まって来る。。
とうとう
ビッグバンドの全員が姿を現し
位置に付くと
いきなりユニゾンでスタート!!
「Jungle」だっ!
そうか、だから動物の鳴き声だったのかw
あれれ?
ピアニストがいない!
そこに
「Welcome to Christmas Jazz Night!」
の声が!
小曽根さんが客席後方から
マイクを持って登場~!
スポットライトを浴びて
黒に銀ラメの衣装が輝いている(キラキラ)
ステージに上った小曽根さんは
演奏に加わる。
怒濤のようなジャズの大波~!
しょっぱなから
テンション・マックス!!


次のイントロはピアノ・ソロ。
小曽根さんが弾き始めたのは
バッハ(伝)の有名なトッカータとフーガの
冒頭と同じ
ではないっ
あれはニ短調じゃ。
小曽根さんは違うKeyで弾き始めたw
かと思ったら
どんどん違う調に行ってしまう~(爆)
(すみません、バッハにうるさくて)
そして、とうとう
ジャズ沼にはまって行く。
ランニング・ベースに乗って
疾走するミュージシャンたち!
ソロを取る時は
最前列に来て吹きまくる。
すばらしい音!


メンバー紹介の後に演奏された
「Deviation」の冒頭はベース。
ゆるやかに
たゆたうような
静かな歌。。
まどろみの中で
聴いていたい・・いつまでも・・
そして
トロンボーン・セクションを
フューチャーして
太い奔流がうずまく。
遠いどこかへ
いつか
たどり着けるのか。
エンディングは
水の泡が弾けるような弱音のピアノ。。



前半の最後は
全員でマイルスの「Jean Pierre」。
なんと、ピアノがエレクトロニクスの音色に!
アコースティックピアノ(CFX)だと思っていたら
そんな仕掛けになっていたとは(驚!!
小曽根さんが
まるでハモンド・オルガンのように操って
ビッグバンドもヒートアップ!

この日のサブタイトルは
”Beyond Generations”
年齢や国籍を超えて集った音楽家たち。
それぞれが持つアイデンティティーが融合されて
今までにない音楽を創り上げるという、
小曽根さんが意図したことが
このステージで
見事に花ひらいていく。。




ところで、この日の席は
なんと!
最前列!!
もちろん、発売日に購入したわけですが
まさか、かぶりつき席になるとは~(汗
何しろ、オーチャードホールは2150席ですよ?
あまりにも前すぎるかと思ったけど、
まるでライブハウスに居るみたいで最高でした♡


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休憩中に緞帳が降ろされる。
再び闇。
緞帳が上がると
奥に巨大な深紅のカーテンが左右に束ねられ
本当にライブハウスみたい!
小曽根さんは黒の衣装(今度はキラキラ無しねw
ピアノはオルガンのサウンド♪
ビッグバンドが繰り出す、
ゴキゲンな「Carrots or Bread」!


次はニューヨークから来た
3人のミュージシャンをフューチャーした新曲。
彼らのインプロヴィゼーションは
日本人と語法が全く違っていたのが新鮮だった。
国や文化、言語が
こんなに音楽に影響しているとは!
しっかし、みんな
いい音だなあ~惚れ惚れ
(何度でも言っちゃう♡)
だけどね、彼らの持ち味が生きるのは
小曽根さんのピアノが
すっばらしいから♪♬
それぞれの人が吹きたい方向に
音楽が自然に導かれる。
この舵取りの見事さ!
それにシンクロする
ベースとドラムス!
もうソウルフレンズのように
心技一体となってドライブする。
何て心地よいこと!
もう、笑った顔が
元に戻らんww
そうそう、
ドラムスのソロも超良かった!
この方を私は勝手に
歌うドラムスと呼んでますが
旋律やハーモニーが
聞こえてくるんですよ!
どんなに音数が多くても
ウルサクない!
センス最高なんですね♡



ステージに小曽根さんがひとりになり
静かにピアノに向かう。

この日の
唯一のソロ。

下降する2音の半音にインスパイアされ
インプロヴィゼーションが広がる。
漆黒の世界の空気が揺れ
ほうき星が滑らかに流れだす。
無数の魂たちが
縦横無尽に飛び交う夜空。
・・しだいに
静けさがもどり
時の狭間に
淡雪のように消えていく
かすかな光。


最後の
ひとつひとつの音が
慈しむように奏でられ
響きは
向こうの世界へ戻っていく。。






そこへ
呼び交わすような音が。
ホーンたちが帰って来る。
「No Strings Attached」!
わお~!
何てカッコイイ
ソロのオンパレード!
ホーン・セクションが
客席を練り歩き出す~♬♪
みんなクラップ!笑顔でクラップ!
あっ
先頭を歩くエリックさんと握手してる!
で、私は両手の平を向けたら
エリックさんが
「こうですネ!」
と、ペットを持ち直して(わー!♡
ハイタッチして下さいました(わー!♡♡♡
ありがとうありがとう(感涙~



小曽根さんの
「メリー・クリスマス!!」
の掛け声とともに
パーン!!
無数の金色のテープが打ち上がり
フワフワと落ちてくるのを
運良くゲット☆


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             (この写真はweb上からお借りしました)



小曽根さんは
ミュージシャンの他に
公演に関わったスタッフ達へのリスペクトを忘れない。

あたたかい愛につつまれた
すばらしい場所にいられて
ほんとうに幸せだった。。


アンコールの
「ハッピー・クリスマス」のコーラス

War is over
If you want it
War is over! Now

一緒に歌えて最高でした!



そして
全員での集合写真に入れて
幸せが倍増~♡

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         (この写真はweb上からお借りしました)




最初の曲から心を掴まれ
最後までくぎ付け!
夢のようなコンサートでした。
ジャズの楽しさ満載!
小曽根さんの本気ってこれだわっ!
と、深くうなづいたのでした。





アンコールの後に
ふわふわと舞い降りてきた
無数の白いハートたち。

みんなが幸せな世界になりますように。。

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小曽根さん
ほんとうにありがとう





























































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