HIRUKAZE

　

空気がふるえる

音の波が広がり

心の奥まで

おしよせる。。





NAOTO&清塚信也アコースティックコンサート
　　　　　　　　　　　　　　　　　　～ヤマハホール

（セットリスト）☆NAOTO　★清塚

☆★HIRUKAZE／NAOTO
☆★愛の喜び：クライスラー
☆★タイスの瞑想曲／マスネ
☆★ハンガリアンダンス第5番／ブラームス
☆★序奏とアレグロ／プニャーニ＝クライスラー

★幻想即興曲／ショパン
★ノクターン／ショパン
★舟歌／ショパン
★ガーシュイン・メドレー（Rhapsody in Blue～Smmer time～'S Wonderful～
　　　　　　　　　　　　　I got rhythm～Rhapsody in Blue）
☆Etude for Children No.2 "Peace"／NAOTO
☆★Sanctuary／NAOTO
☆★チャルダッシュ／モンティ

（アンコール）
☆★リベルタンゴ／ピアソラ



ヴァイオリンの最初の1音から、その美しさに引き込まれる。
優しく、柔らかく、それでいて意思のある音色。
ピアノがそれをくっきりと浮き上がらせる。
すてきなデュオとの出会い。
なんて幸せな日！

前半は1曲目のオリジナル以外はクラシック曲。
けれど、決して堅苦しくない。
そして名曲集だからといって媚びるわけでもない。
昔つくられた曲なのに、こんなに新鮮に聴こえるなんて！
今を生きる彼等だからこそ弾ける音楽。。






「のだめカンタービレ」の吹き替え演奏で出会ったふたりのコンサート。
ヴァイオリンのNAOTOさんは、このように　↓↓　びしっと決めてますが




清塚さんときたら、上はジャケットですが
何と膝丈の半パンツｗ




ふたりで冗談を飛ばしながらのMCは抱腹絶倒！
どんだけ喋るんだと心配になるほどですが
演奏になると豹変して集中し、
それはもうスバラシイのでございます！

なんでも、二人で組んで演奏を始めた頃
絶対クラシックは弾かない、と言っていたNAOTOさんを
清塚さんが説得して、少しずつクラシックが増えていったのだそうです。

NAOTOさんはポピュラーでご活躍で、バンドをギンギンにやっているのですが
元はといえば音大ご出身なのです。
しかしPAに慣れてしまうと、生音で弾くのは結構タイヘンなのです。
ナマは楽器をシッカリ鳴らさないと。
そしてやはりクラシック曲はムズカシイですよね。
だから「清塚くんのおかげで、ずいぶん練習するようになった」ですって。

おかげでｗ
ほんとうにステキでした！
特に「タイス」なんてね。
とっても繊細。
こんなふうに、なかなか弾けるもんじゃないですよ（うるる・・）



後半は清塚さんのピアノ・ソロが沢山聴けました。
さすがにお召し替えして、黒のパンツ（ちゃんと長いｗ）とベストに青いシャツ。

登場してピアノ椅子に腰掛け、
でも　なかなか弾き始めません。
集中しているのかなー、と客席もしーん。。

最初に「うふっ」と笑ったのは清塚さんでしたｗ

そして更に何か考えている様子でしたが、ついに弾き始めました。

後で「何を弾こうか、ホントに迷った」
って！（汗）
ジャズの演奏家なら、そういう事も良くありますが
迷うほどクラシックのレパがあるって凄すぎじゃないですかっ！

しかも、ショパンの解説もはさみながら（これも爆笑なんですケド）
ふ、舟歌も弾かれるんですね～！
これがまたステキな演奏で、地中海を行く船旅のようでしたよ。。

さらに！
ガーシュイン・メドレーというっ！
豪華なラプソディー・イン・ブルーに加えて
途中がオソロシク早弾きになり
それでいて全部の音が成立してるのがわかるって驚愕！

そういえば清塚さんは、この前日に
ラプソディー・イン・ブルーとラフマニノフのピアノコンチェルトを演奏してたんです。
「使い果たす」いうことがないのか、この人は。



NAOTOさんの独奏は自作曲。
イザイの無伴奏ソナタを思わせるような曲。
ほんとうに才能あるんだなあ。
でもね、アカデミックなわけじゃないのです。
優しい人柄がにじみ出る、心のすきまを埋めてくれるような作品。

この曲はEtude for Children の2曲目ですが
少しずつ書きためていきたい、のだそうです。
ちなみに1曲目は同時多発テロ後のアメリカに行った時につくったのだとか。
3作目、4作目も早く聴いてみたいな。



ふたりの漫才（？！）は更に拍車がかかり
そして演奏もNAOTOさんの早弾きで最高潮に！



本当に楽しくて、しかもクオリティの高いコンサート。
日本のクラシック界の未来は明るい！！