SSブログ

Bach's Night             [コンサートの記憶]





どんなに遠くにいても

きみが歌う歌を

聴いていたよ

ほんとうに会う日に

一緒に歌うために






バッハの夜
    ~ヒルズ500(調布音楽祭)

佐藤俊介(バロック・ヴァイオリン)
鈴木優人(チェンバロ)

(プログラム)
J.S.バッハ:ヴァイオリンとオブリガート・チェンバロのための6つのソナタ

  第6番 ト長調 BWV1019
  第4番 ハ短調 BWV1017
  第5番 へ短調 BWV1018  

  第2番 イ長調 BWV1015
  第1番 ロ短調 BWV1014
  第3番 ホ長調 BWV1016

(アンコール)
  第6番よりCantabile, ma un poco adagio BWV 1019a




古い古い音楽のはずなのに、とても新鮮!
生まれたての音たちが 生きる喜びに満ちて
楽しそうに歌い、踊る!
なんと若々しいバッハだろう。。

厳めしさが先立ちがちな曲たちが
この二人が弾くと こんなに親しみを感じられる。
たとえ短調であっても陰鬱になることはない。


'14Julyバッハの夜.jpg



俊介くんのフレージング、ほんとうに良いなあ。。
人生が楽しくてしかたない、というような歌い方が大好き!
そして、これはね
ライブで聴くのが一番、なのですよ。
身体を使って歌を描くように弾くところが何とも言えず、スバラシイ~


それに呼応する優人さんのチェンバロ!
バッハの時代はアンサンブルのチェンバロは通奏低音なので
左手は記譜してありますが、右手は音符ではなく数字で書かれていて
奏者はそれを見て即興で演奏します。
現代のポピュラーで使われる、コード譜なんですね。

なので、「オブリガート・チェンバロ」とあるのは
右手も記譜されているということなのです。
(ちなみにバッハはヴァイオリンと通奏低音のソナタ集もかいています)



この「書かれた」チェンバロ・パートが大変にムズカシイのです。
まるで、右手と左手が2つの楽器で弾いているようです。
ヴァイオリンも合わせれば3つの楽器なので、「トリオ・ソナタ」のようだとも言われます。

これを軽々と、まことに楽しそうに弾く優人さんって本当に凄い♫
小さい頃からバッハ食べて育つと、こういう事が出来るようになるのかしら。。

(だいたい、この前日は「ヴェネツィア」の弾き振りだったんですよ~!
 しかも、調布音楽祭の総合プロデューサーなのです。
 この公演もその音楽祭の中で行われたのですが、
 プロデュース業をしながら、演奏もしちゃうって
 ホントに超人的ですっ!)





さて、特に休憩後に楽器が良く鳴り出してからは
さらに生き生きと語り合い、歌いあい、笑いあう。

ふたりが住んでいるオランダの
自由な風に吹かれて 
沢山の喜びをふりまいて踊っているかのよう。。




'14Julyバッハ.jpg


今回のプログラム・ノートは俊介くんが書いています。
幼少の頃から海外で暮らしているので、日本語で文章が書いてあることにビックリw
曲の解説の他に、ヴァイオリニストとしてのコメントもあり、貴重ですね。
そして、どうやらクラシック以外にも様々な音楽を聴いているようなのです。

優人さんもそうですが、国境を飛び越えて活躍している人は
音楽もノン・ジャンルでウエルカムなんでしょうねえ。

だから二人の演奏は風のように自由なんだな。。
















この日のアンコール曲(参考)

J.S. Bach: Cantabile, ma un poco adagio BWV 1019a




バッハは第6番を1720年代に作曲しましたが、改訂を重ね1740年代に最終版が完成。
BWV 1019aは初期に作曲された方の曲です。

























nice!(12)  コメント(2)  トラックバック(0) 

nice! 12

コメント 2

haku

>音楽もノン・ジャンルでウエルカム
まさにその通りですねぇ♪
クラシックだろうが、ジャズだろうが、ロックだろうが、
メロディとハーモニーとリズムさえあれば、
良いものは良いですよねぇ~! ^0^w
by haku (2014-07-09 20:36) 

Halumi

hakuさん♪
良いものは良い、ホントにその通りですね!
この年代から下の演奏家は、いろんなジャンルの音楽を聴いているので、それが演奏に現れていると思います。
私がクラシックを聴くようになったのは、そういう演奏をする人が増えたからです~。クロスオーバー、ばんざいw
by Halumi (2014-07-09 23:50) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0