テンペスト [コンサートの記憶]
テンペスト inspired by THE TEMPEST
~三鷹市芸術文化センター 風のホール
佐藤俊介(ヴァイオリン)
鈴木優人(チェンバロ、オルガン、ピアノ)
加賀谷香(コンテンポラリーダンサー、振付家)
吉田 誠(クラリネット)
懸田貴嗣(チェロ)
(プログラム)
ヴィヴァルディ:『四季』より「夏」第3楽章
メシアン:『世の終わりのための四重奏曲』より「鳥たちの深淵」
プーランク:ヴァイオリン・ソナタより第2楽章
C.P.E.バッハ:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ロ短調より第1楽章
モラヴェック:『テンペスト幻想曲』より第1曲「エアリエル」
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第17番ニ短調op.32-1『テンペスト』より第3楽章
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第4番変ホ長調BWV1010より「サラバンド」
ソレール:ファンダンゴ
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティ―タ第2番ニ短調BWV1004より「ジーグ」
メシアン:『世の終わりのための四重奏曲』より「イエスの不滅性への賛歌」
パーセル:セミ・オペラ『テンペスト、または魔法の島』Z.631より「そなたを二度と傷つける星はなく」
明かりが落ちると
私は十代の頃の私になって
役者の登場するのを待っていた
静まりかえった空間
自分の鼓動がきこえてくる
きりきりと うずくような緊張感!
エネルギーに満ちあふれた若者たちが
大いなる空想の世界に遊ぶ
ほろ苦い思い出とともに
幸福感に満ちた日々があった
それが、今になって再び
目の前でくり広げられるとは!
(写真はweb上からお借りしました)
4人の音楽家と1人のダンサーが演じたシェイクスピアの世界。
インスパイアされた音楽劇とはいいながら
まさに「テンペスト」そのもの。
これほどまでに芸術性の高いパフォーマンスは
なかなか体験することはできません。
見終わって放心状態。。
ステージの左にグランドピアノ、右にチェンバロが置かれ
優人さんが曲によって弾きわけるのですが
えっ?この曲をチェンバロで?
とか、もうフェイントかけまくり。
加賀谷さんのコンテンポラリー・ダンスは
とても優雅で美しい~♫
ステージの2階までも使って自由に踊ります。
そして他の4人も それにからんだり 走ったり!
仮面や三角帽などの小道具も使った
楽しい芝居仕立ての場面も!
さてさて、佐藤俊介さんのヴァイオリン
いつもながら カッコイイですねえ。
バロックも現代曲もばっちり決まってます♬!
そして私はクラリネットがこんなにステキに演奏されるのを
初めて聴きました!
なんて まろやかな音色でしょう~。
これを演奏している吉田誠さんが、先日の優人さんのコンサトにいらしていて
予習として原作を読んでおくように、と言ってらっさいました。
もちろん読みましたよ♡
400年も昔に、こんなスペクタクルな発想をしていたシェイクスピアって
やっぱり天才ですねえ。
そうそう、懸田さんがモダンチェロを弾くのを初めて見ました(聴きました)!
しかもバッハなんて凄かった~。
バロックチェロの名手なのに、モダンもこんなに弾けちゃうのですね(凄
さて、ピアノはベーゼンドルファーでした。
べーゼンは「人を選ぶ」のですよ。
生半可なテクの人ではピアノが鳴ってくれないんです。
この日は すばらしく良い音で響いていました!
さすが優人さんです♫
それにしても、このプログラム!
選曲が半端なくすごかったなあ。
上の写真にあるように、お芝居の場面に合った曲になっているのですが
どれも良い曲で、その連なりもすばらしい♬
そして、ハイクオリティの演奏!!(ここ大事)
優人さんは数年前からコンテンポラリー・ダンサーと共演してきましたが
今回の公演はその積み重ねが結実したもののように感じました。
そして、この先どんなふうに進化していくのか
まったく目が(耳も)はなせません!
その昔、役者のタマゴたちが演じていたお芝居を思い出すほど
若いエネルギーにあふれた時間。
それにプラスして凄い演奏が聴けたステージ!
まさに興奮のるつぼでした♫♪♬
2016-02-04 20:48
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