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Terror         [カーテン・コールの後に]


「裁判劇 Terror」
       ~日経ホール 

朗読:橋爪功
ピアノ:小曽根真

演出:深作健太


「テロ」 原作:フェルディナント・フォン・シーラッハ  
     翻訳:酒寄進一


'16AugTerror2.jpg



「起立!」

同時にピアノで和音が鳴らされ、本当に起立しそうになる。


私たちは法廷にいて、深刻な裁判に対峙することになった。
一人芝居の劇場の客席にいたはずなのに
被告人の「有罪」か「無罪」かを投票する、重要な役割を担ってしまった。。



裁判長、検事、弁護士、証人、そして被告を演じ分ける橋爪功さん。
その迫真の演技は、もはや演技とは思えないほど!
私たちは固唾をのんで、その言動を見守ります。
人の運命を左右することになるのですから
ひとつの言葉も聞き逃すわけにはいきません。



'16AugTerror3.jpg



あまりに重い内容、そして橋爪さんの言葉を必死に受け止めようとするあまり
なんと!
ピアノの存在を忘れている瞬間が何度もあったのです。

どれほど音楽がお芝居に溶け込んでいたことか。

個性を主張するのではなく、
ひとつの作品が朗読とピアノによって創り上げられていた。
だから
舞台の照明が変化しなくても
私たちは音楽によって背景が変わり、風がふき
空の色が刻々と変化していくのを感じる事ができたのです。




裁判は休廷になり、私たちは投票しました。




そして後半の冒頭に弾かれたピアノ・ソロ。

これまでの裁判の様子が走馬燈のように描き出される。
まるで 朗読された言葉たちが
もう一度、私たちに語りかけるかのように!







有罪か無罪かで、結末は2通り用意されていたそうです。

いずれにしても
命の重さ、そして憲法というものについて
深く考えさせられた裁判劇でした。






'16AugTerror1.jpg
                (web上からお借りした写真。以前の公演のものと思われます)








お芝居の後、橋爪さん、小曽根さん、そして翻訳者の酒寄進一さんによる
アフタートークがありました。


いくつかのエピソードが語られましたが、中でも驚いたのは
小曽根さんは全て即興演奏だったのだそうです。

譜面台に置いたのは、この劇の「台本」。
橋爪さんの声のニュアンス、そして呼吸に合わせ、
即興でピアノを弾いていたのです。

だから、公演ごとに音楽が全く変わってしまう!
ええ~ 
そんなこと聞いたら、また観たくなってしまいます~!



小曽根さんのピアノは
もうひとりの役者だったのですね。
相の手を入れたり、うなづいたり、
流れに勢いをつけたり、ブレーキをかけたり。。
すごいなあ。
新しい小曽根ワールドの誕生、ですね!



























The Force Awakens         [カーテン・コールの後に]


スター・ウォーズ/フォースの覚醒


StarW.jpg


有楽町の映画館で観てきました。
おもしろかったです。

いじょ。(え?

第1作から観ているので、その流れで観に行ったのですがw
ねずみ王国に身売りした(言い過ぎ)のが良くも悪くもそのまま内容に現れている気がしました。
同窓会的な部分もあって、それが良い!と思う人もあれば
「おばさんになったレイア姫なんか見たくない!」と思う人もいるでしょう~。


新しいドロイドのBB-8は、とっても可愛くて気に入りました♡

BB-8.jpg



これで終わりにしては あんまりなのでw
ベルリンフィルの演奏でメインテーマをお聴き下さい。
'15のヴァルトビューネ(野外コンサート)です~♫













































BOYCHOIR       [カーテン・コールの後に]

ボーイ・ソプラノ ただひとつの歌声 (原題:BOYCHOIR)2014年アメリカ

'15Octボーイ・ソプラノ.jpg


こんなに沢山の合唱曲が聴けるとは。。
フォーレのレクイエムの「ピエ・イエス」、ヘンデルのメサイヤの「ハレルヤ」はもちろん
メンデルスゾーン、ブリテン、日本のわらべ唄「ほたるこい」も。
そして、少年合唱団の練習シーンで歌われたタリスの「40声のモテット(Spem Alium)」の素晴らしかったこと!
合唱団の練習風景も、なかなか興味深かったですよ。

それだけでも充分に見応えのある映画でしたが
主人公のステット役のギャレット・ウェアリングのピュアで芯のある演技に感嘆しました。
もう、ハンカチぐしゃぐしゃ。。


ボーイ・ソプラノが歌える期間は本当に短いのですね。
過酷な鍛錬を耐えて
天上の声を響かせる少年たちの一瞬の輝き。
それは神さまから預かったピュアな歌声。。



日本のPVより、私はアメリカのものの方が心にピタッと来ました。












少年合唱団が教会で練習するシーンで歌われた、タリスの「40声のモテット(Spem Alium)」。
映画では円になって立ち、それぞれの声部が交差する立体的な演奏が聴けて
それはそれは素晴らしかったです。


(参考演奏:Tallis Scholars)








































未来へ。。          [カーテン・コールの後に]

空気をきりさき 

跳ぶ!

躍動するリズム

その手に掴むのは、未来!



『ワン◆ピース 2014』『十三夜』
             ~シアタートラム

[振付・演出] 山田うん
[音楽] ヲノサトル



超人的なパフォーマンスにクギ付け[exclamation]

ダンスってスゴイ。
人間って、こんな事も出来ちゃうのね(^^;
というシロウト丸出しの感想ですが。



'14Nov山田うん.jpg




創作ダンスというのか、コンテンポラリーというのか
まあ、切れ味の良いこと!



'14Nov山田うんb.jpg




そして、ヲノサトルさんの音楽がカッコイイ!

音楽に振り付けをするのが普通なのに、
このパフォーマンスは振り付けたものに音楽を付けたというのです。
無声映画に音楽を付けたというイメージ。
なので、
音楽を感じて、乗って踊っているわけではないのですね。
ちょっと不思議。




'14Novヲノサトル.jpg




前半は男性のみの出演でしたが、後半は女性も出演。
女性の皆さんで、クラシックバレエをされていた方の踊りが凄くキレイでした!
やはり、基本あってのコンテンポラリーですよねえ。。

それは音楽も同じで、
ヲノサトルさんはクラシック音楽の基盤があるので
こういう音楽が創れるのだと思いますです。


そして、彼女達はハイヒールで踊るんです!
驚いたなあ~。

私は、この「十三夜」の方がストーリーが感じられて好きでしたよ。
衣装も照明も良かった!

でも再演になったのは「ワン・ピース」の方なんです。
次の上演では、音楽がガラリと変わっていたら面白いでしょうね。

(ヲノさんのことだから、変えるに違いない!w)
























GARRETT vs PAGANINI      [カーテン・コールの後に]

ニコロ・パガニーニ(1782~1840)はイタリアのヴァイオリニスト・作曲家です。
その超絶技巧は「悪魔に魂を売り渡して手に入れた」と噂されたそうです。

パガニーニはヨーロッパ中を演奏旅行したので
シューマン、シューベルト、ショパンがパガニーニの演奏を聴き、
メンデルスゾーンは共演もしました。
当時の作曲家に少なからず影響を与えたことでしょう。
そうそう、
リストに及んでは「ピアノ界のパガニーニになるっ!」と宣言するほどでした。




その生涯が映画化されました。

「パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト」





この映画にデイヴィッド・ギャレットが主演・製作総指揮・音楽で参加しています。

デイヴィッド・ギャレットの演奏が圧倒的だったのはもちろん、
展開が早いのに登場人物の描き方が深かったのが印象的。


幼い頃から厳しい練習を重ね、長じてプロへの道を歩む時
家族、そして聴衆やプロモーターなど、
演奏家を取り巻く人々がどんな感情を抱き、彼に接するのかは
その道を歩んできたデイヴィッド・ギャレットだからこそ表現できた事です。

だから、ギャレットとパガニーニを重ね合わせ、
なにか特別な感情を持って観てしまいました。


























しかし、クオリティが高い演奏技術を持つデイヴィッドだからこそ完成した映画ですねえ。
演技も自然で、すばらしかったなあ。









映画館ロビーにあったデイヴィッド・ギャレットのサイン♪

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陰陽師~滝夜叉姫~                   [カーテン・コールの後に]

新開場記念 新作歌舞伎

陰陽師(おんみょうじ)

  滝夜叉姫

  第一幕 都大路
      「晴明、百鬼夜行に遇いしこと」より
  第三幕 貴船山中
      「将門復活。最後の戦いと大団円」まで


安倍晴明   染五郎
平将門     海老蔵
興世王     愛之助
桔梗の前   七之助
賀茂保憲   亀三郎
平維時    亀 寿
大蛇の精   新 悟 
蘆屋道満   亀 蔵
平貞盛    市 蔵
雲居寺浄蔵 権十郎
小野好古   團 蔵
源博雅    勘九郎
俵藤太    松 緑
滝夜叉姫  菊之助


陰陽師(歌舞伎).jpg



漸く新しい歌舞伎座に行けました!
4月から柿葺落の公演が続いていますが、すっごい人気でチケット入手が難しいのです~。
今回も発売日にトライしましたが、パソコンの前でアセリまくり。
だって、どんどん売り切れになっていくんですもの。
ほぼ1ヶ月、毎日(それも昼と夜)の公演だというのに、こんなにチケットが売れるなんて!

そういうわけで、プラチナチケット(私にとって)を握りしめて東銀座へ向かいました。

今月は「花形歌舞伎」ということで、若手のそろい踏みです。
芸の深さはベテランには及びませんが、
なんてったって美しいのが良いっ!
もう、立ち姿だけで満足ww

中でも(私のご贔屓の)海老さま~
ほんまに華のあるお方でございます。
ああ、えがったなあ。。(回想中)



さて、「陰陽師」は夢枕獏の作品で、コミックや映画にもなり大ブームになりました。
これを歌舞伎にした、というより
ふつうのお芝居に歌舞伎テイストを加えたといった感じ。
ストーリーは解りやすいし、言葉も聞き取りやすくて良かったです。

物語は打ち首になった首がしゃべった、という逸話で有名な平将門を甦らせて
謀反の首謀者に祭り上げようという悪巧みを安倍晴明が阻止するものです。

と書くと、やたらカンタンですが
休憩をはさんで3時間強のお芝居なわけで
さまざまなサイドストーリーを織り交ぜて展開していくのです。

安倍晴明の染五朗さんは白塗りが美男をより引き立てていてステキ。
桔梗の前の七之助さんの繊細な表現。
滝夜叉姫の菊之助さんの存在感。


そうそう、忘れちゃいけない。
滝夜叉姫の子供時代を演じた、市川福太郎くん!
まっこと可愛らしかった^^
どなたの息子さんかしら~。




そして
平将門の海老蔵さん。
悪者によってこの世に甦ったけれども、それは本意ではないと
愛する娘・滝夜叉姫に
「さらば!」
と叫んで消えていく場面のもの凄い迫力。
まったく胸をえぐられるようでした。。







新作ものだけあって、照明も美術も現代の感じで
音響は全編に琵琶の即興演奏がぽろんぽろん・・と。
それと源博雅の奏でる横笛の曲が効果的に使われていました。
(博雅役の勘九郎さんは、亡き父上に演技が良く似ていますね^^)




そして最後に
映画のエンディングロールのように主題歌が流れました。
これ、CDも販売してましたよ。↓ (「き乃はち」という人の作曲です) 











「人は何のために生まれてくるのだろう?」
という清明の問いに
博雅が答えます。
「草や花が自然に生えているように
その命をまっとうするために生きるのだと思います・・」


怒りや苦しみや恨みを持たずに

心穏やかに

ひととき ひとときを たいせつに生きること。。




































All is well!               [カーテン・コールの後に]


ピンチの時に「All is well !」と唱えよう~♪

ボリウッド(インド映画)「きっと、うまくいく」

こんなに笑って、こんなに泣いて、考えさせられて

観終わって こんなに爽やかな映画に そうは出会えない!

きっと、うまくいく.jpg




親子の愛、友情を細やかに描き、教育の歪みに疑問を呈する作品、
というとシリアスもののようですが、流石のインド映画。
コメディをちりばめ、お約束のミュージカルを挟んで
3時間という長尺を飽きさせません!

凄い脚本、演出、そして役者の演技!
クモの巣のような伏線、美しい大自然。。
感動と笑いでハンカチぐしゃぐしゃでした~。











詰め込み式の勉強をして、エリートコースに乗る事が
果たして幸せなのでしょうか?
勉強は自分の頭で考える事に意味があるのではないでしょうか?

若い人達にはモチロン、教える立場の方々に
是非とも観ていただきたい作品です。
























ON MY OWN                      [カーテン・コールの後に]



I love him ,   I love him ,   I love him...

But only

On my own


彼を愛しているの   愛しているの   愛しているの

だけどそれは

あたしの ひとりよがり





映画 「レ・ミゼラブル」

(主なキャスト)
ジャン・バルジャン:ヒュー・ジャックマン
ジャベール:ラッセル・クロウ
ファンティーヌ:アン・ハサウェイ
コゼット:アマンダ・セイフライド(幼少期:イザベル・アレン)
マリウス:エディ・レッドメイン
エポニーヌ:サマンサ・バークス

レ・ミゼラブル.jpg



映画館で拍手が起こったんですよ!
そう、本編が終わった瞬間に。
こんな事、ありますか?あまりないですよね。
みんな、気持ちを入れて観ていたんですね。

ヴィクトル・ユゴーの原作は読んでいるし
ミュージカルも観ているから
ストーリーは知り尽くしていて、結末もわかっているのに
もう全編 感動の嵐!
最初から最後まで 涙が止まりません~
何故なのでしょう?

この作品では台詞が全て歌になっています。
レスタティーボですね。抑揚のついたしゃべり方。
常に音楽が流れているので、
「歌」に移行するのが とても自然です。

よく、ミュージカルに違和感を覚える人が
「急に音楽が鳴り出して歌い出すのが変!」
と言いますが、
そういう不気味さwがないのです。

それから、舞台を観に行くと どうしても役者さんが遠くなってしまいますが
この映画は歌うところはどの場面もクローズアップなので
細かい表情がよく見て取れます。
それが観る者の感動を呼び起こすのではないかしら。

一番心に残ったのは
「ON MY OWN」

エポニーヌが恋するマリウスはコゼットを愛しています。
こんなに近くにいるのに、彼は私を見ていない。
あきらめきれないけれど あきらめなければならない。
それでも!
と揺れる心を見事に演じたサマンサ・バークスがすばらしい!
私から助演女優賞を差し上げます~。

革命の争乱の中で、エポニーヌは我が身を挺してマリウスを銃弾から守ります。
最期の息をひきとる瞬間に、彼女はマリウスの腕に抱かれています。
それは 幸せそうに。。



主要キャストの歌の上手さ、演技のすばらしさは言うまでもありませんが
端役にいたるまで、舞台で活躍している役者さん達だそう。
その放たれるエネルギーはスクリーンを通してダイレクトに伝わってきます。

コゼットのママが娘を思って歌う場面
革命のバリケードの場面
バルジャンが天国に召される場面
それから・・・
ああもう
どのシーンも思い入れが深くて書ききれない!
書き始めたら結局全部のすじがきになってしまいそうなので
ここまでにします~^^





時代に翻弄されながらも
懸命に自分の真実と愛をつらぬいて生きた人々。
原作の深さ、強さが
150年たった今でも 私の心を激しくゆさぶる。。




























希望めざして                [カーテン・コールの後に]

おやすみ 多喜二くん

ぼくは恋をしているんだ

きみのうしろに

見えているひとに・・・





「組曲虐殺」      
                   ~天王洲 銀河劇場



3年ぶりの再演です。
作者の井上ひさしさんの最後の作品。
遅筆で有名だった井上さんの台本は、お芝居が始まる数日前に完成するのが「普通」だったので
このお芝居の初演の時も完成が4日前。
音楽をかいた小曽根真さんのところにも歌詞がなかなか届かず、作曲が大変だったとか。
時間の制約があっても、優秀なスタッフの尽力で舞台は幕を開けました。
役者さんもさぞ苦労があった事でしょう。
むき出しの感情表現・・・そんな印象が濃かった初演の舞台でした。

今回は役者さん全員がお芝居の全体を手中にしていて
観客が安心して観ていられる感じ。
それは結末を知っているからではないですよ。
結末を知っていても、没入出来るんです。
井上ひさしさんが書いた台詞の意味が、きちんと伝わってくるのです。

前回同様、小曽根さんのピアノ生演奏でしたが
ピアノを弾いているという事を忘れてしまうくらいお芝居にのめり込んでました^^
それくらい、ピアノがお芝居に同化したのだと思います。


組曲虐殺2012.jpg


表現の自由が抑圧されていた時代に「蟹工船」を書いた小林多喜二。
「アカ」は特高警察に追われ、多喜二も捕らえられ拷問の末に死んでいきます。
今の私達の生活は、
昭和初期に多喜二のような活動家がいたからこそ成り立っているといっても
過言ではないかもしれません。

そんな、暗くて重いテーマですが、井上さんの作品は笑いがちりばめられているのが救いです。
そして歌があることも。

でも今回感じたのは、小曽根さんのかく旋律は英語をのせた方がしっくりきそう、ということ。
イントネーションとメロディーがきれいに決まると歌いやすいし聴きやすいものです。
それから、オペラのレスタティーボ的な曲が挟まると良いだろうなあ。(またの機会に期待^^)

そうそう、役者さんの歌は
初演の時よりも歌詞がきれいに聞こえてきて
とても良かったのですよ^^

特に井上芳雄さんがすてきだったなあ♪ 初演の時より。(←しつこい^^)
「独房からのラブソング」のブルージーな雰囲気、気に入りました。
これは歌詞とメロディーが良くマッチしていました。(←えらそうに)

それは「信じて走れ」もそうですねえ。

愛の綱を肩に
希望めざして走る人よ

・・・あとにつづくものを
  信じて走れ




          
う~ん、名曲♪♪





さて、この日はアフタートークショーがありました。
こまつ座主催の井上さん(娘さん)の司会で、役者さん全員と小曽根さんのトーク。
全員が井上ひさしさんへの愛と尊敬を語り、お芝居の裏話も^^

役者のみなさんが異口同音におっしゃっていたように、
劇場に足を運ばないとお芝居は観ることが出来ません。
コンサートもそうですが、生身の人間が創り出すものを
是非、体感しましょう~!






さてさて、今年はここまでです^^
来年もいろんな所に出没することでしょう~♪
それまで、しばしのお休みです^^


































Le Corsaire                      [カーテン・コールの後に]


信じるもののためには死をも恐れず、我が身を捧げる・・・


アリの最後の跳躍は、コンラッドの命を守るためでした。

コンラッドに向けられた弾丸は

咄嗟に身を挺したアリを貫いたのです。。




熊川哲也Kバレエカンパニー 2012 Spring Tour「海賊」
                           ~Bunkamura オーチャードホール

メドーラ   荒井祐子
コンラッド  スチュアート・キャシディ
アリ     熊川哲也
グルナーラ 白石あゆ美
ランンケデム 井坂文月
ビルバンド  ビャンバ・バットボルト  他

演奏 シアターオーケストラトーキョー
指揮 井田勝大


おとぎの国に迷い込んだような舞台装置と美しい衣装。
踊りも演奏も、確かな技術で観せてくれる。
Kバレエだからこそ出来る、贅沢な時間をたっぷり味わってきました。

「海賊」の音楽の作曲者は複数います。
(中で有名なのはルドルフ・アダンで、彼はクリスマス・キャロルの「O Holy Night 」の作曲者)
つまりは、寄せ集めの音楽。
それなら差し替えて、オリジナルなものを上演しようと
熊川さんは考えたようです。

ストーリーは、
難破した海賊たちを介抱したギリシャの美女たち。
そして奴隷商人やトルコ軍が入り交じっての活劇。
こちらも熊川さんがかなり作り替えたようですね。

以前にKバレエを観た時も思いましたが
どのダンサーも仕草の細やかな表情がすばらしいです。
台詞が聞こえてきそう!

そして、音楽にマッチした振り付けは
観ていて本当に心地よいですねえ。

それにしても熊川さんのジャンプって
どうしてあんなに高くて
滞空時間が長いのでしょう~?
(誰だ!「ピアノ線で吊ってるんだ」なんて言ってるのはw)

終了後の挨拶で、熊川さんへの拍手が一番大きかったですね^^
彼がどんなに「オレ様」な挨拶のしかたでも、
それがまた何ともカッコよくてw

最後はもう、会場全員でスタオベでしたよ!























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