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TEATIME CONCERT    [コンサートの記憶]

第185回サンシティクラシック・ティータイムコンサート
                ~サンシティ 小ホール

(出演)
鈴木優人(チェンバロ)
松井亜希(ソプラノ)
鶴田洋子(フルート)

岡部真一郎(構成・お話)


(プログラム)
J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集 第1巻より 第1番 前奏曲とフーガ ハ長調 BWV 846
      コーヒー・カンタータより“ああ、コーヒーの何と甘いこと!”
ヘンデル:歌劇「リナルド」より“涙の流れるままに”
               “私は戦いを挑み”
野平一郎:ランコントル

J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲

(アンコール)
J.S.バッハ=鈴木優人編:ゴルトベルク変奏曲より
            第30変奏「クオドリベッド」(オリジナル歌詞による)





'21Septサンシティ1.jpg



ステージ中央に置かれた、
鈴木家のチェンバロ・エビちゃんで
優人さんが平均律の冒頭の曲を奏でる。
シノワズリの装飾画の金色が
そのまま 音になっていく。。

この日の平均律は、1曲だけ。
司会の方とのお話の後、
「コーヒー・カンタータ」。

鶴田さんの清楚なトラベルソの前奏が
ライプツィヒの風を運んでくる。
松井さんがコーヒー大好き娘になって
薫り高いアリアを聴かせてくれる。
ほんとうに、この方の声は
いつ聴いても心躍る。

松井さんはMCの間に衣装替え。
薄水色のロングドレスは
歌劇「リナルド」の姫君・アルミーナ。
高貴な涙がはらはらと。。

そしてさらにっ
同じ「リナルド」の悪役、
魔法使いのアルミーダに早変わり!
衣装はもちろん、性格も大変身。
とても同じ人とは思えない変貌ぶり。
この曲は去年BCJの公演で
優人さんと大塚直哉さんが
もの凄い2台チェンバロを展開したのですが
この日は優人さんのソロ!
すご~い「リナルド」再現っw


しかし、一つの歌劇の中の二つの役を
両方歌うことは、普通ならありえない。
それを実現してしまうのが
名曲コンサトの良いところですw
いや、松井さんの実力あってこそ!
しかも、鶴田さんは
トラベルソパートが無いはずなのに
楽しそうに演奏しているし。
優人さんの企画と編曲能力、おそるべし~。


さらに、現代音楽も演奏する優人さん。
野平先生の作品は知的だけど
トーンクラスターもある、
なかなか面白い曲でした。





'21Septサンシティ2.jpg




さあ、後半は優人さんの独奏!

繰り返し無しのゴルトベルクは
爽やかで、軽やかで
まるでクリスタルの輝き。


ゴルトベルク=金山は
ともすれば重々しくて
知識がないと聴けないような
立ちはだかる山のよう。
この日の変奏曲は
足取り軽く
どこまでも旅を続けられそう。
この絶妙なセンス!


アンコールは
優人さん編のクオドリベット三重奏。
なんと楽しかったこと!
あっという間に終わってしまったのが
ざんね~ん!











ところで、このティータイムコンサートは
この日が第185回目!
毎回、一流の演奏家を招き、
構成の岡部真一郎さんがトークもする。
お客さまからの質問を
演奏家に答えてもらうのが恒例だそう。

沢山の質問に、丁寧に答えるお三人。
その中で印象に残ったのは
松井さんが、声楽家の体調管理について答えたもの。

「本番の日に向けて、コンディションを良くしていこう
とするのではなく、いつも同じコンディションでいるように。
普段通り、昨日と同じように今日があると
自分に言い聞かせている」

これには優人さんも大きく頷いていました。
松井さんのステキな歌の秘密が
ちょっぴり解明されたかな♫








































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