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Complete!!    [コンサートの記憶]

阪田知樹 ラフマニノフ ピアノ協奏曲全曲演奏会
            ~サントリーホール

(出演)
阪田知樹(ピアノ)
大井剛史 (指揮)
東京フィルハーモニー交響楽団 

(プログラム)
ラフマニノフ:
ピアノ協奏曲第1番 嬰ヘ短調 Op. 1
ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 Op. 18

ピアノ協奏曲第4番 ト短調 Op. 40
パガニーニの主題による狂詩曲 Op. 43

ピアノ協奏曲第3番 ニ短調 Op. 30







書かれた音符の一つ一つが見えるような
理知的なピアノ!

抜群のセンスとバランス感覚が
作曲家の魂と共鳴して
ロマンあふれる最高の物語を紡ぎ出す・・
まさに阪田マジック!





'23Sep阪田1.jpg



2023年はラフマニノフ・イヤー!
なにしろ生誕150年、そして没後80年。
世界中でラフマニノフの作品が演奏されている。

中でも華やかなピアノ協奏曲は
さまざまな演奏会のプログラムに組み込まれる。
しかし、
協奏曲の全てを一夜で演奏するというものは
殆どない。
しかも、
独奏者が一人だなんて!



'23Sep阪田2.jpg




ラフマニノフのピアノ協奏曲は4曲。
それに「パガニーニの主題による狂詩曲」も入れて
全5曲の作品を一挙に弾いてしまおうという
その独奏者は阪田知樹さん。

長尺の演奏時間だが
阪田さんの凄まじい集中力は
最後まで途切れない!

深く響くバスの上に浮かび上がる
鮮やかな色彩の音像。

正確無比の跳躍は
クリアな音色で
軽やかにキメる!

そんなテクニックを駆使して
深い思考の下に構築された
豊かな音楽を聴かせてくれる。


客席の集中度もすごくて
針を落としても聞こえるくらい。

オーケストラは
コンマス三浦章宏さんを筆頭に
ヴァイオリン・セクションが美しい!
そしてクラリネットの
アレッサンドロ・ベヴェラリさん!
第2番でピアノが伴奏にまわった時の
クラリネット・ソロ。
なんと豊かな歌心でしょう~♡
それに触発されて
次にピアノが旋律になった時の
情感あふれる場面に
思わず涙。。
ああ、こんな場面がもっと聴きたかったなあ。



プログラム最後の第3番は
阪田さんの思いに溢れていて
この日の最高だった。

ゴールイン!の瞬間、
オール・スタンディング・オベーション!!

満員の客席は
一緒に走り続けてきた気持ちが爆発!!
コンプリート!!


'23Sep阪田4.JPG
         (この写真はweb上からお借りしました)



喝采・・
何度もステージに呼び戻される阪田さん。
最後はオーケストラがはけた後に
一人でステージに!
阪田さんの
やりきった!という清々しい笑顔。

この場にいられて
ほんとうに良かった。。





10代の頃から国際コンクールに入賞し続け
活躍しつつも、しっかり研鑽を積んできた阪田さん。
20代最後の年に達成した偉業は
彼のピアニスト人生の大きな礎になることでしょう。




プログラムの挨拶に記した
「一生忘れることのない一日」
それは
演奏者全員とオーディエンス、
そして阪田知樹さん自身の。。
























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