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Benelux(6)      [旅の空は]


グランプラスから王立美術館まで、わりと真っ直ぐな道のはずが
何故かカーブしているのよね。
あらら、これってさっき通った道じゃないの~!
と、ブルージュに続いて ここブリュッセルでも迷う私。
「海外に行くと迷いません」
なんて、もう言えません(涙

結局3人の親切な方々に次々に教えてもらい、行き着けました!

実はこの日、王立美術館は休館日。
でもね、見つけたんですよ。旅行前にネットで!
王立美術館のオーデトリアムで演奏会があるのを♪♬

けれど
美術館が休みなのに演奏会をどこでやるの?
オーデトリアムって?
調べても解らなかったので、とにかく行ってみることにしたのでした。

しかし、あれだけウロウロしておいて
よくもまあ開演前に着けたものです。(さすがは私!

王立美術館はモチロン閉まっていましたが
入り口の前に係の方らしき女性がいて、来る人ごとに
「今日はお休みです」
と言ってます。
私にもそう言うので
「私はこの(と、掲示してある演奏会のポスターをビシっと指して)演奏会に行きたいのだ」
と主張したら
「おお!それなら あそこの角を曲がって行きなさい」
と教えてくれ、最終的に私をそこまで連れて行ってくれて
「ほら、あそこに見えるホールですよ!」
と教えてくれたのでした。ありがたや~

オーデトリアムというのは美術館に併設されている立派なホールだったのです。




ブリュッセル コンサート4.jpg




ここでは夏の間、毎日のようにランチタイムコンサートが催されていて
平日のお昼ですが、大勢の来場者で賑わっています。
それも、皆さんドレスアップして!



この日のプログラムはモーツァルトの弦楽3重奏でした。

(出演)
Trio Nomada
Noe Inui (violon)
Marc Sabbah (alto)
David Cohen (violoncelle)

(プログラム)
Mozart : Divertimento K.563



中央にヴィオラ、向かって右にヴァイオリン、左がチェロ。

しっかり者のヴィオラのお兄ちゃんと
元気いっぱいの弟ヴァイオリン
そして風来坊のチェロ


かっきりとクリアな旋律が
アグレッシブに会話するモーツァルト!

さーっと雨がきたかと思えば
カラッと晴れる
今日のお天気のようにドキドキ♡






ベルギーは基本フランス語なのでしょうか。
プログラムも仏語表記ですね。

グループの名称は、どうやら3人の名前の最初の文字を組み合わせたものらしい。
このグループとしての活動も活発なのでしょうか。
気心が知れた仲間かな。


それにしてもヴィオラの安定感がすばらしかったなあ。
落ち着いた雰囲気のMarc Sabbah さんは皆の中心的存在。
Noe Inui さんのヴァイオリンの音色、とても気に入りました!
そして生き生きとした明るい音楽も!
チェロのDavid Cohen さんはブラレイさまのような長髪で
なんだか自由人といった風情でした。



ブリュッセル コンサート1.jpg




ヴァイオリンのノエ・イヌイさんのお名前だけは知っていたけれど
今回、初めて聴けて本当にラッキー♬♪

外国で、自分で調べた演奏会に行くことが出来て
しかもそれが
とってもステキなコンサートだったなんて、
もう、嬉しくって舞い上がってしまう~





終演後、楽譜を取りにステージに出てきたノエ・イヌイさんに
お客様たちが話しかけています。
気さくに応えるイヌイさん。(笑顔がステキ♡


ブリュッセル コンサート2.jpg







演奏会が終わり、お客さまは帰途に。
こんな立派なホールが美術館併設の施設だなんて驚きです!


ブリュッセル コンサート3.jpg






さあ、今度は迷わずに歩こう~!!



























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Benelux(5)      [旅の空は]

ブリュッセルのギャルリー・サン・チュベール。
アーケードの両側にお洒落なお店がいっぱい。


ブリュッセル アーケード1.JPG




そこから程近いグラン・プラス。

グランプラス1.JPG


大きな広場を市庁舎をはじめギルドハウスが囲んでいます。



グランプラス2.JPG




ヴィクトル・ユーゴーが
「世界で最も美しい広場」と讃えたそうです。



グランプラス ユーゴー1.JPG


ユーゴーが住んでいた建物 ↑↑

ユーゴーが住んでいたよ、というプレート ↓↓

グランプラス ユーゴー2.JPG



広場の一角にある「セルクラースの像」。
この街の英雄で、この像に触れる人々に幸福をもたらすという言い伝えが。
大勢に触られて腕がピカピカ~♪



グランプラス3.JPG



セルクラースは1388年に暗殺された実在の人物。

「12世紀初めかあら14世紀初めまで、ブリュッセルはブラバン公によって統治されていた。
しかし、ブリュッセルの繁栄を羨んだフランドル伯がこの建物「星の家」に旗を掲げてしまう。
1356年の嵐の晩にセルクラースは「星の家」に片手でよじ登り、
その旗を正統な後継者ブラバン公の旗に取り替えてしまった。
彼の英雄的な行為は市民の士気を高め、ブラバン公が王位につくことが出来た・・」

ユーゴーがナポレオンから逃れ、亡命してブリュッセルに来たのが1851年。
彼はセルクラースの伝説を知ったに違いない。
1862年に完成した「レ・ミゼラブル」に
この伝説の影響が少しあるのではないか?!
と閃いてしまった私でした(あくまで個人の感想です~)





さて、こちらがさらに有名な「小便小僧」

グランプラス小便小僧.JPG





という、大事な所を押さえてツアーはおしまいです。

さあ~ ひとり町歩きだっ!!


グランプラスから今来た道を戻ると


グランプラス4.JPG

壁にタンタンの絵が。
作者はベルギー人でしたね。



こちらは自転車がいっぱい!さすが自転車王国。

ブリュッセル5.jpg






ワッフルがとってもカラフル♡

グランプラス6.JPG






チョコレートが有名なので、博物館もあります~。


グランプラス5.JPG






え?カネゴン?!


ブリュッセル4.jpg



ではなくて「ダンドゥワ」という老舗菓子店のショーケース。


こちらでワッフルを~美味♡


ブリュッセル3.jpg







本屋さんで見つけた日本のマンガ。
フランス語になってました!

ブリュッセル6.jpg







さて、これから王立美術館へGO!



















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Benelux(4)      [旅の空は]

子どもの頃、よく眺めていた大型の厚い美術書。
「世界の美術」といいうタイトルで、日本編と西洋編の2冊があった。
有名な絵画や美術品の写真で構成されていたが
「西洋」の中の一枚に羊が描かれたものがあった。
中央の四角い台を大勢の人が囲み、台の上には羊が立っている。
その時は、キリスト教で「羊」に大きな意味があることを知るよしもなかった。

大人になってから
画家ヤン・ファン・エイクが描いた祭壇画の中にその「羊」の絵があって
「神秘の子羊」と呼ばれていることを知る。
それは聖書の重要なキーワードだ、と教えてくれた人がいる。

いつか、あの祭壇画を見てみたい。。

私がこの旅を決めたのは、その思いがあったから。



ブルージュからゲントまでは60Km足らず。
バスを降りてすぐに聖バーフ大聖堂へ。

中に入ると「神秘の子羊」の祭壇画のレプリカの所に案内される。
料金を払ったツアーの人にガイドが説明をするための場所なので、撮影可。


祭壇画が閉じられた状態。

ゲント ヤン1.JPG



これを観音開きにすると

ゲント ヤン3.JPG





中央に「神秘の子羊」が現れる。

ゲント ヤン2.JPG




本当に細密に描き込まれてることに、改めて感動。
・・に浸っている時間はなく
いよいよ本物とご対面。
こちらは撮影不可!


暗い!!

しかも、水槽の中にすっぽり入っているように
周囲がガラスで仕切られているので
よく見えません~!!

その上、大混雑。
皆、解説用のレシーバーを耳にあてている。
その間をかいくぐって前に出て、何とか観ることができたけど
10分間!というツアーの決まりで
心臓バクバク。
子羊からピューっと出ている鮮血のように
私の目から涙が噴き出しそうになった(悲
ええい、泣いているばあいじゃない。
しっかり見届けて、
大急ぎでショップで買ったのがこの絵はがき。



ゲント ヤン4.jpg







・・14世紀のフランスとイギリスの「百年戦争」。
ジャンヌ・ダルクが処刑された前年に
国力を増していたブルゴーニュ公国の君主フィリップ善良公と
ポルトガル王女イザベラの婚礼が執り行われた。

この婚礼の2年前、
フィリップ善良公の宮廷画家であり侍従であったヤン・ファン・エイクは
王女イザベラの肖像画を描くためにポルトガルを訪れた。
写真がない時代に
「モデルの性格までも写し取る」といわれたエイクの肖像画が気に入られ
めでたく婚儀が整ったという。

その昔、画家や音楽家が政治的な任務を担っていたそうなので
エイクもそのような立場にあったのだろう。

その後、エイクはブルージュに居を構える。
彼の名声は広まり、宮廷の仕事の他に様々な依頼が来るようになる。
ゲントの聖バーフ大聖堂の祭壇画もそのひとつで1432年に完成させた。
この15世紀ネーデルラント最高の祭壇画は
16世紀に完成したゴシック様式の大聖堂にある。

大聖堂の内部と祭壇画は、2019年現在修復中。


出来上がると、こちらに飾られるそうだ。



ゲント ヤン5.jpg

もっと明るい状態で観られますように。。







後ろ髪を引かれつつ外に出て
しばらく歩いて振り向くと
聖バーフ教会が見送ってくれた。

ゲント1.JPG






かつてゲントは織物産業で栄えた。
河にかかる橋の上からながめた街。

ゲント2.JPG



今、立っている橋は 聖ミヒャエル橋。
私の大好きな大天使ミカエル!

ゲント3.JPG







街は昔の外観をそのまま保存してる。

ゲント4.JPG





でも、中にはいると実はこんなに現代的。
こちらはホテルとして使われている。


ゲント5.JPG





遊覧船のツアーもありますよ、とガイドのヘレンさん。
とってもステキなおばさま♡


ゲント6.JPG




キュベルドンというベルギーの名物。
果汁を固めた、甘い砂糖菓子。

ゲント7.JPG


ここではブドウ風味だけだったけど、ブリュッセルには様々な種類があった。





ツアーのバスまで戻るのに、徒歩では遠いのでトラムに乗った。

ゲント8.JPG


チケットを買ってもらい、皆で乗ったので大丈夫だったが
外国で知らない市電に、ひとりで乗るとしたら焦りまくるかも。





さて、次の観光はオウデナールデ。
ベルギーは自転車競技が盛んだが、その中心地。
ここで毎年、歴史ある競技が開催されている。

石畳の道を走るのは、外国人にはリスクがある。
だから慣れているベルギーの優勝が常なのだとか。



この国の、どの街にもあるマルクト広場。
その名の通り、市庁舎がそびえている。

オウテナールデ1.JPG







こちらが有名な自転車の博物館だが、この日は休館日。


オウデナールデ2.JPG





何故かヤンさまの「アルノルフィニ夫妻」がポスターに!


オウデナールデ3.JPG

実物はロンドン・ナショナルギャラリーにあります~。









こちらに来てからとても涼しく、曇りがちのお天気だったが
青空が広がってきた。


オウデナールデから.JPG




バスはブリュッセルへ向けて走る!























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