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三輪山信仰のみほとけ     [アートに逢いに]

国宝 聖林寺十一面観音
        ~東京国立博物館




静かな存在感を放つ姿と対峙すると心が落ち着き
悠久の歴史に思いを馳せる

ぐるりと後ろまで拝謁できる貴重な機会

光背は残欠でも元の美しさが想像され
深く印象に残った..




'21June東博.jpg



ある日、こんな記事に興味を持った。
能楽は、大和に伝わる伝説を発信するために始まった芸能とも言えるそうだ。

https://tsumugu.yomiuri.co.jp/special/miwayamashinkou/


能楽発祥の地には、三輪山をご神体とする大神神社(おおみわじんじゃ)がある。
大陸から仏教が伝来すると
神社の敷地の中に寺が建てられるようになり、この神社にも大神寺が造られる。
十一面観音像はこの時に作られたものらしい。

幕末、新政府が神仏分離令を発したため、廃仏毀釈の危機となるが
十一面観音像は、近くの聖林寺へ移され難を逃れた。
その時、他の3体の仏像も別の場所へ移されたので
この展覧会で久々に会うことが出来たのだそうだ。。




美術といえば西洋絵画!の私だけれど
この観音像は観ておきたい、と思った。
仏像は博物館で観るのは邪道!安置されているお寺で観るべきよ、というのが持論だけど
この展覧会では、仏像の周囲を360度まわって観られるそうなのだ。
お寺に帰ってしまったら、二度と見られない後ろ姿!w




十一面の小さなお顔が頭部の上に付いているので
持参した拡大鏡で よーく観てきましたよ。
これが創られたのが8世紀!
本当に素晴らしい技術です。

仏像の背後にある「光背」が、かなり痛んでいて別に展示してあったけれど
そんな状態でも、繊細で優美で。。
遠い昔の もともとの様子を思い描き
心ときめかせたのでした。

































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