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ある 晴れた日に       [旅の空は]

長崎は合唱の演奏会に参加するために行きましたが
          ⇒ Sing out!MESSAIAH

初上陸なので、しっかり観光も!


まずは腹ごしらえw
新地中華街へ。

長崎10.jpg

混んでるお店なら美味しいだろうと思ったのに
満員で入れず、次に人気がありそうなお店に。
長崎ちゃんぽ~ん!美味でした~♫





そして
大浦天主堂へ。

長崎1.jpg

静謐な祈りの場。。
内部は撮影禁止だったので
優しい姿の聖母子像を眼に焼き付けてきました。

隣接しているキリシタン博物館には
キリスト教の伝来から迫害の歴史が
とても詳しく展示されていました。
悲しい過去に胸が痛みます。。




続いてグラバー園。
スコットランド出身のグラバーの他
イングランド出身の二人の実業家の邸宅があります。
広いうえ、丘の斜面にあるので
かなりの運動量(汗

こちらはグラバー邸

長崎12.jpg


どの邸宅も内部が公開されていて
古き良き時代を垣間見られます。

長崎3.jpg



蝶々夫人は、ここで
恋人の帰りを待っていたのでしょうか。
「ある 晴れた日に~♪」

長崎2.jpg



丘を下り路面電車に乗って海辺の方へ。

長崎県美術館で企画展と常設展を見ました。

     ⇒スペインのイメージ


そこから歩いて出島へ。

海に面しているのかと思ったら
少し内陸の川岸にありました。

当時の雰囲気を再現した建物がほとんど。

長崎4.jpg


内部の仕事場や居室、このような客室も再現でした。

長崎5.jpg


この出島の入り口が解りにくくて少し迷いましたが
他は全く迷わず!(すばらしい~
その上
この日は 雨90%の確率だったのに
ほとんど傘を開くことなく!(すばらしい~




そして、川を遡って行くと
眼鏡橋に到着。


長崎6.jpg


川は海に近い所は青緑色にどんよりしてますが
少し上流は、こんなに綺麗な流れ。
サギくんが優雅にたたずんでいました。

川岸のお店に
「コイのエサ」と張り紙があるので
川の中を見ると
まあ、大きな鯉が何匹も!



この近くに「トルコライス」の看板が。
長崎名物です。

長崎7.jpg


これはローストビーフ、スパゲッティ、チャーハン、サラダが
盛り合わせになっていますが
他にも様々な組み合わせがある
いわばオトナのお子様ランチw

ちなみに名称の由来は諸説あるそうです。



ところで、
長崎は路面電車が5分間隔くらいで走っていて
(行く方向さえ間違えなければ)とても便利。


長崎11.jpg


初めて乗った時、
交通系カードのタッチの仕方を間違えてしまいましたが
運転手さんが親切に対応してくれました。

本当に長崎の人って
みーんな親切なんですよ。
街もきれいだし、
とても気に入りました♡


こんなふうに
路面電車と徒歩で巡り、
すっかり長崎通に?!

翌日は観光客から
2回も道を尋ねられましたw


さて、翌日は合唱のリハーサル。
その前に平和公園へ。

長崎8.jpg


この像のレプリカが東京にあるので
子どもの頃から何度か見たことがありました。
とうとう、本物と対面!
感慨深かったです。




リハーサルの後は友人と海鮮料理などを。

長崎9.jpg


翌日の本番の前祝い?でした。


めでたく本番が終わったとたんに空港へ。

おみやげは
もちろん長崎カステラでした~♫♪
























































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Lisiecki&Urbański    [コンサートの記憶]

東京オペラシティシリーズ 第132回
         ~オペラシティ コンサートホール


指揮:クシシュトフ・ウルバンスキ
ピアノ:ヤン・リシエツキ*
管弦楽:東京交響楽団


(プログラム)
メンデルスゾーン:「真夏の夜の夢」 序曲
ショパン:ピアノ協奏曲 第2番 ヘ短調 op.21*
ドヴォルザーク:交響曲 第9番 ホ短調 op.95 「新世界より」

(ソリスト・アンコール)
ショパン:ノクターン 第20番 嬰ハ短調(遺作)*


'23Aprilリシエツキショパン3.jpg



ヤン・リシエツキの
鮮やかなタッチで紡がれる
ポーランドの物語

大自然の光と風
人々の喜怒哀楽・・

ウルバンスキと
兄弟のように心を通わせ
自由自在なアゴーギグと
増幅される美しいハーモニーが心に響く。。






'23Aprilリシエツキショパン2.jpg

                  (この写真はweb上からお借りしました)



マエストロとピアニストが
同じ言語で会話している!
ショパンの祖国・ポーランドの言葉で。

指揮のクシシュトフ・ウルバンスキはポーランド人。
ピアニストのヤン・リシエツキは
カナダ生まれだが両親はポーランド人。

二人が奏でる音楽は
彼の地のアイデンティティそのもの!

そして
リシエツキの深い洞察から生まれる
彼ならではのピアニズムが
ウルバンスキの棒で
さらに煌めきを増し
美しく花開く。。


この作品を聴いて
これほど心が震えるとは!
演奏中、ずっと
涙が止まらず。。





'23Aprilリシエツキショパン1.jpg
             (この写真はweb上からお借りしました)


リシエツキとウルバンスキは
これまでも何度か共演があったらしい。

まさに、旧知の仲のように
心を通わせて音楽が創り上げられる。
愛にあふれたショパン。。






ところで、この前日に
同じ奏者・同じプログラムで演奏会が行われ
それが動画配信された。

それを見ると
演奏者の心の動きが
全くと言って良いほど伝わってこない。

配信の技術が進歩して
音も映像も本当にリアルになった。

けれど、画面越しでは
奏者の心情や空気感は解りにくい。

やはり生演奏は
アーティストとオーディエンスが
同じ空間にいて
ともに呼吸をして
そこに生まれた音楽を
その一瞬を
心に刻むものなのだ。。






'23Aprilリシエツキショパン4.jpg
             (この写真はweb上からお借りしました)






そして、後半のドボルザークにも惹き込まれた。

だいたい、ピアノ協奏曲のある演奏会は
ピアニストが目当てなので
他の曲は・・・なのだが(え?

今回ばかりは
最後までワクワクと楽しめました~♪♫

ウルバンスキはね、
音楽に命を吹き込むんだよ。
素晴らしいマエストロへ惜しみない拍手!


'23Aprilウルバンスキ.jpg



この後、オケが退場しても拍手鳴り止まず!
マエストロがお一人で再登場して拍手を受けたのでした♡













































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スペインのイメージ     [アートに逢いに]

スペインのイメージ
      ~長崎県美術館


'23April長崎県美術館1.jpg




様々な角度から捉えたスペイン絵画の数々。
副題に「版画を通じて写し伝わるすがた」
とあるように
エッチングやリトグラフが中心。





私が大好きな
ゴヤのエッチングの作品が多く、
渋いモノクロの画面の
細い線が織りなす芸術を
心から堪能しました。

そして、ダリのリトグラフ!
単色の世界から
ふわっと広がる色彩に息をのむ。。


写真撮影OKの作品も何点か(嬉♡

'23April長崎県美術館6.jpg




この企画展は東京に巡回するのですが
その前に、常設展と併せて観られて最高でした。
(常設展にはスペインの宗教画もある!)






ところで、この建物は建築家の隈研吾氏が手がけたもの。

'23April長崎県美術館4.jpg





私は裏口から入ってしまったみたいw

'23April長崎県美術館3.jpg




展示を見終わってから正面にまわると
ミュージアムショップを発見w

企画展のポストカードの他に
バンクシーを見つけて思わずお買い上げ~♫

'23April長崎県美術館8.jpg



上右はマネの「ロラ・ド・ヴァランス」。
以前、これのカラー版が
三菱一号館の企画展に来てました。
その時、ポストカードが売り切れだったので
エッチングに巡り会えて良かった♡






この展覧会には
もちろんピカソもミロもいました。
スペイン絵画、奥深いです。



'23April長崎県美術館7.jpg































































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Sing Out!MESSIAH    [歌にたくして]

メサイア(復活祭を長崎でⅡ)
        ~浦上天主堂

指揮・アルト:青木洋也
ソプラノ:澤江衣里
テノール:藤井雄介
バリトン:原田圭
オルガン:浅井美紀
チェンバロ:重岡麻衣
トランペット:斉藤秀範

合唱:長崎メサイアシングアロング



'23Aprilメサイア1.jpg


ついに歌えた!!

メサイアを歌うのは数年前からの悲願だった。

というのは、感染症の事などから
2度も流れてしまった海外公演(涙・・

せっかくの練習が水の泡となり
悶々としていた折に
「どなたでもご参加ください」
という企画が!
もちろん行きますとも!
ベルリンとオックスフォードのカタキを
長崎でとるのだw






'23Aprilメサイア2.jpg


浦上教会の聖堂は
白壁にステンドグラスが美しい。

前日にリハーサル。
地元の合唱団の皆さんと
一般参加の私たちが声を合わせる。

指揮者からポイントを押さえた指示が飛び
短い時間の中で
音楽を創り上げていく。

私は、この時間が大好き。
本番へ向かう高揚感。
心地よい緊張感。。




そして翌日の本番!

パイプオルガンとチェンバロ
そしてトランペット。
器楽はこれだけなのに
まるでオーケストラ!

青木洋也さんの指揮に導かれ
劇的なオラトリオが躍動する。

私は自分でもビックリするほど声が出て
思いの丈を歌に乗せることができた。

聖堂いっぱいに響く合唱の中で歌えた。。

念願かなって、感激!


そして青木洋也さんの歌・・
やわらかなアルトが
聖堂に弧を描く。

遙かな時を越えて
思いを繋ぐ
優しい歌声・・

この時を
ずっと ずっと待っていたよ。。







'23Aprilメサイア3.JPG





すごく声が出て気持ち良く歌えたのは
怨念が爆発したのかも?w
心はハレルヤ~♡♫♪☆♡




しかし、リハーサルに来ないで
いきなり本番!という人が何人もいて驚いた。
それが「シングアウト」なのでしょうが
リハでの決め事が何カ所も無視されて悲しかったなあ。

次は「リハーサルは必須」にして下さい。

えっ 次があるの?ww














































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Among All Cultures [コンサートの記憶]

鍵盤音楽年代記V
      ~東京文化会館 小ホール

ピアノ:キット・アームストロング

(プログラム)
ラフマニノフ:コレッリの主題による変奏曲 op.42
ゴドフスキー:ジャワ組曲(フォノラマ〜ピアノのための音紀行)より 第4巻
          第10曲 クラトン(王宮)にて
ガーシュウィン:「ジョージ・ガーシュウィン・ソングブック」より
          私の好きな彼
          ドゥー・ドゥー・ドゥー
          スワニー
          フー・ケアーズ?
          アイ・ガット・リズム
K.S.ソラブジ:「100の超絶技巧練習曲」より
          第26番 最高に甘く
       「3つのパスティーシュ」KSS31 より
          第3番 リムスキー=コルサコフの歌劇《サトコ》より
          「インド商人の歌」によるパスティーシュ
G.リゲティ:「ムジカ・リチェルカータ」より
          No.8 Vivace. Energico
          No.7 Cantabile, molto legato[試聴]
      「ピアノのためのエチュード 第1巻」より 第5曲 虹
      「ピアノのためのエチュード 第2巻」より 第10曲 魔法使いの弟子
A.ペルト:アリーナのために
K.アームストロング:素描のエチュード
武満 徹:雨の樹 素描 II ーオリヴィエ・メシアンの追憶にー

(アンコール)
T.タリス:御身はまことに幸いなる者 Ⅰ





数式が連なるような
知的なパルスが躍動する!
示唆に富んだ現代音楽。
絶妙のバランスでベーゼンが響く!
奏者とともに倍音の行方を聴く至福の時。.



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キット・アームストロングの東京春祭5公演の最終回は
自作も含めた、現代の作曲家の作品集。

数学の専門家でもあるキットらしい
クリアで鋭敏なタッチで奏でる
見通しの良い音楽。

そして
完璧なバランスで
ピアノを響かせ
立体的な音像を構築する。

空間にゆらぐ
美しい残響音を
静かに聴く
・・宇宙の果てに遠ざかるまで。。



クラシックの理性的なアプローチで
清々しいピアノを奏したキット。
でもね、
全くスイングしないガーシュインも
好きだったよ!





'23Aprilキット5.jpg



アンコールは
この連続演奏会の初回に演奏したタリスの作品。
あの時よりもさらに
トランスし神々と交信するような
壮絶な演奏!!

1520年から2023年までを
5回に分けたプログラムが
初回に還り
サークルが繋がる。
輪廻のように。。





'23Aprilキット4.jpg




5回の公演のうち
聴けたのは初回と最終回。
でも、もしかしたら
キットが得意な年代が聴けたのかも?

と、いうことにしておきましょう~♫♪♡












































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Poems of the Night      [コンサートの記憶]

Poems of the Night
      ~東京文化会館 小ホール

ピアノ:ヤン・リシエツキ

(プログラム)

ショパン:

練習曲 ハ長調 Op.10-1
夜想曲第21番 ハ短調(遺作)
練習曲 イ短調 Op.10-2
夜想曲第18番 ホ長調 Op.62-2
練習曲 ホ長調 Op.10-3「別れの曲」
練習曲 嬰ハ短調 Op.10-4
夜想曲第7番 嬰ハ短調 Op.27-1
夜想曲第8番 変ニ長調 Op.27-2
練習曲 変ト長調 Op.10-5「黒鍵」
練習曲 変ホ短調 Op.10-6
夜想曲第2番 変ホ長調 Op.9-2
夜想曲第13番 ハ短調 Op.48-1

夜想曲第6番 ト短調 Op.15-3
練習曲 ハ長調 Op.10-7
夜想曲第4番 ヘ長調 Op.15-1
練習曲 ヘ長調 Op.10-8
練習曲 ヘ短調 Op.10-9
夜想曲第1番 変ロ短調 Op.9-1
練習曲 変イ長調 Op.10-10
夜想曲第10番 変イ長調 Op.32-2
練習曲 変ホ長調 Op.10-11
夜想曲第20番 嬰ハ短調(遺作)
練習曲 ハ短調 Op.10-12「革命」

(アンコール)
パデレフスキー:夜想曲 変ロ長調 op.16-4





全身全霊で奏でる
唯一無二のショパン!

大きな手の充実した打鍵は
全ての音に意味を与え
言葉を紡ぐ

異邦人になって世界を旅した
夢のような一夜。。




'23Aprilリシエツキ1.jpg



練習曲と夜想曲、調性の展開の見事なこと!
ヤン・リシエツキ自身が構成し
自らプログラム・ノートを書いている。

ショパンの音楽の
純真さと洗練された気品。

この曲順で聴くと
その美しさが
ドラマのように躍動する。

練習曲は
時に叙情的に
また内省的に奏され、
夜想曲は
骨太に、壮大に奏される。

綴られる散文詩は
絵巻物のように連なり
物語が動き出す。。



'23Aprilリシエツキ2.jpg



背が高くなったのは知ってましたが
ここまでとは!w
そして手の大きいこと!
長い指の良く動くこと!
信念の塊のような
「ヤン・リシエツキのショパン」
を奏でてくれました。
コンクールに出ていないショパンなんですよ。
点数を取るための音楽じゃないんです。

幼少の頃から活躍していたので
キャリアが長いけれど
まだ28歳!
こんなに示唆に富んだ音楽をっ(凄~


ヤンくんはカナダ生まれだけれど
ご両親はポーランド人。

演奏してる横顔が
ショパンに似ていたなあ。

受け継がれるアイデンティティ。
そして、未来への革新。。






































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Hayato plays Sumino      [コンサートの記憶]

Hayato plays Sumino
     ~東京オペラシティ 大ホール

ピアノ:角野隼斗

(夜公演 プログラム)
日本古謡:さくらさくら
角野隼斗:胎動 (New Birth)
     大猫のワルツ
     ルマンド
     ティンカーランド
     3分間クッキング
     Happy Birthday To Everyone (12の調によるバースデー変奏曲)
     Human Universe
     かすみ草
     ピアノソナタ 第0番「奏鳴」
     "Twinkle Twinkle Little Star"(きらきら星変奏曲)


'23April角野2.jpg




オリジナル曲満載!!
ファン垂涎の大サービスデー♡

鍵盤リコーダー奏者になって
「さくらさくら」を大まじめに演奏する姿に
笑いをこらえるの必死w

ティンカーランドでも
「ゲストのトイピアノさんと
ピアニカさん」が登場して
かてぃんさんらしさ全開~♪♫

でも、それ以外は
グランドピアノ弾きまくり♡
それが本当に良く響くこと!
深い音色と
弱音のニュアンス
様々な表情が聴けて感動。。

リサイタルツアーを完走して
さらに深化したのでしょう。

新しい作品の「かすみ草」は
繊細なニュアンスが美しくて
最高。。

この表情豊かなピアノで奏でる
クラシックの作品も聴いてみたいなあ。




'23April角野1.jpg



プログラムの笑顔のお写真がステキ。

角野さんのアーティスト写真て
表情が暗くて、モノクロ黒なので
もっと明るいのが見たい!
と要望を出したの(アンケに)。
それを採用して頂けたのかしら??w


今回は初のファンクラブイベント。
抽選会もあったりしてw

会場がとても暖かな雰囲気だったのは
角野さんのお人柄のおかげでしょう♡


最後は満員のオペラシティが
オール スタンディング・オベーション!!
客席に向かって
大きく両手を振る角野さんでした。























































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The Golden Age      [コンサートの記憶]

東京・春・音楽祭2023
鍵盤音楽年代記Ⅰ           
 ~東京文化 小ホール

ピアノ:キット・アームストロング


(プログラム)
伝 T.プレストン:ラ・ミ・レの上で
J.ブル:イン・ノミネ IX
    幻想曲 ニ短調 *
    幻想的なパヴァーヌとガイヤルド
G.ファーナビー:マスク ト短調 *
W.バード:ヒュー・アシュトンのグラウンド *
     荒涼とした森を歩きますか *

W.バード:オックスフォード伯爵の行進曲*
     鐘 *
     パヴァーヌとガイヤルド「ウィリアム・ピーター卿」
T.タリス:御身はまことに幸いなる者 I *
J.P.スウェーリンク:半音階的幻想曲

      *「フィッツウィリアム・ヴァージナル・ブック」より 

(アンコール)
J.S.バッハ:オルガン小曲集より
       「おお人よ、汝の罪の大いなるを嘆け」BWV622




胎内で聴いていたような

懐かしい音が

命を与えられ躍動し

伸びやかに歌う。。




'23Aprilキット1.jpg



キット・アームストロングの東京春祭公演は
「鍵盤年代記」と題され
鍵盤音楽の創世記から現代に至るまでを
5つの年代に区切った5公演。
この日はその初日の
「The Golden Age 1520-1620」。


モダンピアノのベーゼンドルファーから
驚くほど多彩な音色が引き出され、
J.ブル、W.バードの作品が豊かに響く。


この時代、もちろんピアノという楽器は存在しなかった。
クラヴィコードやハープシコード
そしてオルガンで奏でられた音楽。
その解釈と表現方法に形式が必要という人がいる。
けれど、それを取り払い
奏者の思いを乗せて
モダンピアノならではの演奏をする。
そんな人も増えてきた。
キットもその一人。
彼が弾くピアノで
音楽は自由を得て
生き生きと羽ばたく。
ライブを聴く私たちに
熱く語りかけ
ともに呼吸する喜びを歌う。



'23Aprilキット2.jpg



キットは数学の博士号を持っているくらいなので
演奏は非常に理知的で明晰。
以前に聴いた時は
とても冷静な印象だったけれど
今回は、憑依したかのような演奏が聴けてビックリ!
天上の大いなるものが
彼の魂に降りてきて
音楽が鳴り響く・・
まさに圧巻のパフォーマンス!!

でも、次の瞬間
冷静なキットにもどり
フーガの海に深く沈む。。



キットのお家はフランスの古い教会。
そこで様々なコンサートを開いている。
コロナ禍の時は
そこから毎日のように演奏を配信してくれた。
その演奏と、彼の作品解説に
どんなに励まされたことだろう。

今、こうして
ナマでキットの演奏が聴ける!
なんてステキなんだ!!

アンコールは
「鍵盤年代記Ⅱの予告です」と告げて
J.S.バッハが演奏された。

バッハ以前の音楽の後に聴くと
とても新しい時代を感じたよ。。



























































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