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懐かしい土地の想い出        [No Music No Life]

去年はできなかった春の演奏会。
今年は細心の注意を払って開催しました。
隅々まで気を配るのは本当に大変。
その上、人前での演奏が久しぶりだったので
この世のものとは思えないくらい緊張しました(泣

そんな演奏ですが、記念(?!)に。。





チャイコフスキー:メロディー(「懐かしい土地の想い出」より)Op.42-3








写真はイタリア、チェコ、フランス、アメリカ、そして日本。



昔、耳にしたメロディーは
旅の懐かしい記憶を連れてくる。

またいつか、きっと。。






















































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GOYA    [カーテン・コールの後に]

ミュージカル『ゴヤ-GOYA-』
          ~日生劇場


原案・脚本・作詞:G2
演出:鈴木裕美
作曲・音楽監督:清塚信也

出演:
フランシスコ・デ・ゴヤ 今井翼
サパテール(ゴヤの親友) 小西遼生
ホセーファ(ゴヤの妻) 清水くるみ
テバ伯爵(ゴドイの副官) 山路和弘
アルバ公爵夫人(資産家) 仙名彩世
ゴドイ(若き宰相) 塩田康平
バイユー(ホセーファの兄) 天宮良
マリア・ルイザ(スペイン女王) キムラ緑子



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激動の歴史を生きる画家の生涯
描く事と生きる事の意味を問いかける。。



日本語の歌詞が
音楽にピッタリはまって美しく歌われる。
清塚信也さんの全編書き下ろしの楽曲。
もちろんフラメンコも登場するけれど
ことさらスペインを強調することなく
モーツァルトのオペラを彷彿とさせるような
クラシックのベースの上で
自由な発想で生き生きとミュージカルを創り上げる。
編曲、生オケの演奏も素晴らしくて
圧巻の後半は感動で涙が止まらなかった。。


今井翼さん得意のタップを始め
群舞のダンサーたちの
ダンスシーンの見事なこと!


そしてゴヤの絵から抜け出してきたような人々に惹き付けられる。



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                  (この写真はweb上からお借りしました)





フランス革命、ナポレオンの台頭・・
王政が崩壊しヨーロッパ全土が大嵐に翻弄される時代。

ゴヤは画家としての名声を得るために
王室に取り入り、成り上がっていく。
そして友や妻の忠告をきかずに突き進む。

しかし、何者かに毒を盛られ聴力を失ってしまう。
虚無感の中、創作意欲を失い 殻に閉じこもるゴヤ。

スペインは何年も続く戦争で暗黒の時代。
ゴヤの晩年の素描画はその頃に描かれた。

一瞬を永遠に!
自分の眼で見たものを
そのまま描くこと
それが唯一、自分にできること。。








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                (この写真はweb上からお借りしました)





画家を主役にしたミュージカル?!
この公演を知った時、本当に成立するものなのか半信半疑でしたが
清塚さんが作曲した音楽だというのでw 観に行ったのです。
そしたらっ
音楽の素晴らしさは言うまでもありませんが♡
脚本の完成度が非常に高く、深い内容を見事に描いていて感服しました。
キャストの皆さんの歌、演技、ダンスも超ハイレベルで興奮のるつぼ!
もう、ボロ泣きでした。

最後は客席全員で
スタンディング・オベーション!!







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またもや天井桟敷からの観覧で、双眼鏡のお世話になりましたが
迫力はここまで充分に伝わってきました!
日本のミュージカルの実力、スゴイですっ。


























































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The Symphonic Sessions      [コンサートの記憶]

葉加瀬太郎 オーケストラコンサート2021
        ~川口リリア メインホール

(プログラム)
葉加瀬太郎:Symphonic Another Sky
      交響詩「希望」Symphonic Poem "Hope"
             第一楽章 序曲
             第二楽章 賢者の行進
             第三楽章 ロード・オブ・ホープ
             第四楽章 ロマンス
             第五楽章 ロード・オブ・ホープ~リフレイン
富田勲:新日本紀行
葉加瀬太郎:瑞風
     :流転の王妃・最後の皇弟 メインテーマ


葉加瀬太郎:ひまわり
ヘンリー・ マンシーニ:Moon River
モーツァルト=葉加瀬太郎:トルコ風コンチェルト
ベートーヴェン=葉加瀬太郎:ロマンス
葉加瀬太郎:WITH ONE WISH
ピアソラ:リベルタンゴ
葉加瀬太郎:情熱大陸2018~Full Orchestra Ver.~


(アンコール)
葉加瀬太郎:Legacy



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葉加瀬太郎さんの30周年。
フルオーケストラでのコンサートツアーは葉加瀬さんにとって初めて!
ステージの前の方がバンド(ピアノ・シンセ・ギター・パーカッション)、
その後ろにフルオーケストラ。大編成です~。


オープニングは航空会社のテーマ曲。
フルオケのサウンドの中で歌う、美しいソロヴァイオリン!
いきなり心をつかまれて 涙が。。

旅が大好きな私。
飛行機に乗ることが出来なくなって過ぎていく日々。
この曲を聴くと旅立つ時の高揚感がよみがえる。。



ステージ中央に絨毯が敷かれ、テーブルの上に2丁のヴァイオリン。
葉加瀬さんが自分のお部屋で弾いているみたい。

このコンサートへの思いを語る葉加瀬さん。
本来ならば去年が30th Anniversaary だったので
その数年前からフルオケのコンサートを計画していたそうです。
去年、リハーサルをして いよいよ本番!という時に中止に。。

それが1年たって 開催できる!
その嬉しさが葉加瀬さんから、
そしてオーケストラのメンバーからも伝わってきます。

豪華で、そして絶妙なアレンジ。
オリジナル曲のカッコ良さはもちろん、
クラシック曲もスタイリッシュに変身~。
それをパーフェクトな演奏で聴ける。
なんて幸せな時間でしょう!


プログラム最後の「情熱大陸」、最高に盛り上がりましたねえ。
ホール中の手拍子!
みんなの笑顔!





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今回は こーんな天井桟敷だったのですが
PAと双眼鏡のおかげで、楽しむことが出来ましたv



そうそう、
指揮者を見たときに もしかして?
と双眼鏡で確認w
やはり、水野蒼生さんでした!
ダンスをするようなカッコイイ指揮ぶりに惚れ惚れ。
しかし
プログラムにもHPにもオケのメンバーのお名前が載っていなくてザンネン~。

それから(まだあるw
照明のインパクト強すぎでは?すっごくまぶしかった。
音楽がとても雄弁なので、聴く方に集中したかったなあ。。





さて、ツアーはこの日が初日。
千秋楽まで、たくさんの人に
葉加瀬さんの「愛」が届けられることでしょう。。


































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Spring Festival       [コンサートの記憶]

東京・春・音楽祭2021

大宮臨太郎(ヴァイオリン)&白井 圭(ヴァイオリン)
                   ~旧東京音楽学校奏楽堂

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(プログラム)
プニャーニ:2つのヴァイオリンのための6つのソナタ op.5 より 第3番 ト長調
ヴィオッティ:2つのヴァイオリンのための3つの協奏的大二重奏曲 op.21 より 第2番 ニ長調
ベリオ:3つの協奏的二重奏曲 op.57 より 第1番 ト短調

イザイ:2つのヴァイオリンのソナタ イ短調

(アンコール)
クライスラー:愛の悲しみ




双子のようにそっくりなヴァイオリンの音色!
主旋律と対旋律が目まぐるしく入れ替わると、
どちらが主なのか分からなくなるくらい。


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                     (この写真はweb上からお借りしました)


年代順に構成されたプログラム。
どんな瞬間も真摯に作品に対峙し
小気味よいほどにシンクロしたボウイングとともに
安定した美しい音楽が創られていく。



白眉は後半に奏されたイザイ。
上質の陶器のフォルムのような緩徐楽章。
たった二つの楽器で演奏しているとは思えないほど
厚みのあるサウンドで躊躇なく駆け抜けるfinale!



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                        (この写真はweb上からお借りしました)




大宮さんはN○K交響楽団の若手(そろそろ中堅?)奏者。
白井さんは同じオケのゲストコンサートマスター。
このオケは良くラジオで放送されますが、わりと最近
「今日は弦が上手いなあ」
と思う日が多くて
そんな時は白井さんがコンマスなんですね。

この二人のデュエットなら聴きたい!と思ったのです。
もう、期待に違わず
本当に素晴らしい演奏会でした♡

古い音楽堂のガラス窓から
春の明るい光がさしこむ。
時を遡ってしまったような空間。。




歴史を感じるといえば、
客席の椅子にはこんな札もかかっていましたw
他にもここに縁(ゆかり)がある先生方のお写真が。

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Max Rechter's Sleep      [カーテン・コールの後に]

マックス・リヒターからの招待状
          ~ヒューマントラストシネマ渋谷

監督:ナタリー・ジョンズ
出演:マックス・リヒター、ユリア・マール 他
2019年/イギリス






太古からあるかのような音楽「Sleep」は
胎内の記憶のように愛しく
そして懐かしい。
劇場で音響につつまれて本当に幸せだった。。


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「Sleep」は演奏時間が8時間!
リヒターのピアノと弦楽でのコンサートは
会場にベッドが用意されていて、眠ってしまっても良いのだ。
もちろん、起きていても良いし
音さえ立てなければ歩きまわっても良い。
世界各地で開催された「Sleep」の演奏会の映像が紹介される。
それは本当に感動的!

「Sleep」の演奏会が始まるのは夜。
ゴルトベルク変奏曲のように下降するベースライン。
低周波のサウンドが快い眠りに誘う。
眠りの中で音楽を聴きつづける・・

やがて夜明けが近くなると
高周波のサウンドが少しずつ増えていく。
朝の光の中での快い目覚め。
それは幸せにみたされた時にちがいない。





それと重なるように
マックス・リヒターの音楽に対する想いが随所で語られ
さらに製作の大変さ、そして家族の事を
彼のパートナーが詳らかにしていく。




アントワープの聖母大聖堂でのコンサートが
スクリーンに映し出された時は 涙がこぼれた。
あの場所で聴くことができたら!


映画は実際のコンサートよりずっと短かったけれど
「Sleep」のサウンドが途切れることなく流れつづけていた。



その晩
私は眠りの中で そのサウンドを聴いていた。
ゆらめきながら漂う
やわらかな空気につつまれて。。































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