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Frozen         [カーテン・コールの後に]

アナと雪の女王(原題 Frozen )
     ~四季劇場 春


真実の愛
それが何かに気付いた時
凍った心がとかされる・・




'21Octアナ2.jpg





全く予習せずに観に行ったので、
映画とかなり違うミュージカルならではの展開にドキドキでした♡
そして、最後は盛大に涙腺決壊~!

ダンスや激しいアクションしながら
完璧にそして感情豊かに歌えるって本当にすごい!
満場のスタオベ、3回のカーテンコール。。




劇団四季のミュージカルを観に行ったのは○十年ぶり!
「春」という劇場の下の階に「秋」があり、「オペラ座の怪人」をやっている。
その他にもいくつか常設小屋を持っているらしい。

人気ミュージカル俳優が主要な役を担う公演はよくあるけれど、
四季の役者さんだけでクオリティの高い公演が出来てしまうというのは凄い!
しかも、複数の公演が同時開催されている。
ということは、すごい人数の優秀な役者さん・スタッフさんがいるということ。
フリーで契約している人もいるとは思うけれど、それにしても!

そうそう、オーケストラもナマ演奏でした。
シンセサイザーなど電子楽器も使ってましたが
こちらもクオリティが高くて素晴らしかった!

この公演が人気なのも納得です。
もちろん、超満員でしたよ!






























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Let’s celebrate your new beginning!!  [コンサートの記憶]

第18回ショパン国際ピアノコンクール
              ~ワルシャワ

最終結果が出ましたね!


第1位 Bruce (Xiaoyu) Liu, Canada ブルース・(シャオユー)・リウ(カナダ)
第2位 Kyohei Sorita, Japan 反田恭平(日本)
第2位 Alexander Gadjiev, Italy/Slovenia アレクサンダー・ガジェヴ(イタリア/スロベニア)
第3位 Martin Garcia Garcia, Spain マルティン・ガルシア・ガルシア(スペイン)
第4位 Aimi Kobayashi, Japan 小林愛実(日本)
第4位 Jakub Kuszlik, Poland ヤクブ・クーシュリック(ポーランド)
第5位 Leonora Armellini, Italy レオノーラ・アルメッリーニ(イタリア)
第6位 J J Jun Li Bui, Canada J J ジュン・リ・ブイ(カナダ)

協奏曲最優秀演奏賞 マルティン・ガルシア・ガルシア
マズルカ最優秀演奏賞 ヤクブ・クーシュリック
ソナタ最優秀演奏賞 アレクサンダー・ガジェヴ
ポロネーズ最優秀演奏賞 該当者なし



日本人が50年ぶりの第2位!という報道で大騒ぎになりました。
クラシック音楽のニュースがこんなにクローズアップされることは滅多にないですね!
反田恭平さん、一躍有名人です♫

今年は出場者のレベルが高く、私は7月の予備予選から応援してきました。
YTでの配信の画質・音質がかなり良かったこともあります。
私がコンクールウオッチングを始めた○十年前とは比べものになりません。

さらに今回はネットでダイレクトに応援できるというのも魅力w
ショパンコンクールのオフィシャルも複数のSNSでどんどん発信するので
ものすごく盛り上がりましたよ!
生演奏中にYTのコメント欄に書き込めるし、
コンテスタンツのSNS個人アカウントに直接メッセージが送れる。
「皆さんの応援にとても励まされました」
なんてインタビューに答えてくれると
「私の応援が通じたのね♡」
と、ますます力が入るわけです。
コンクール期間中は、まさに伴走者になって走り続けたので
本当に大変な毎日でした。
彼らのひたむきさに感動し、演奏に一喜一憂し・・
真剣勝負のパフォーマンスを聴いていると
オシゴトの音楽は聴く気がしなくなりますw


10月は1次予選からスタートし、2次・3次と人数が絞られていく中
個性豊かな人達が残っていることに気付きました。
さすがに、あの魔術師のようなオソキンスは姿を消しましたが(ザンネン!w
スペイン人のマルティン・ガルシア・ガルシアさんなんてホントに歌うんですよ!
左手で弾くのは歌曲の伴奏のよう!それに乗せて朗々とメロディーを歌う。
イタリア人のレオノーラ・アルメリーニさんの情感あふれるショパンなどなど、
「これが私の音楽だ!」
という主張が全開の演奏がバラエティー豊かに聴けて
本当に楽しかったです~♡


しかし、何と言ってもショパンコンクールですから
王道のショパンを弾く人が優勝!
その他にも人格や精神力も問われるそうです。
本番の舞台裏はバタバタだし、
メディアのインタビューはあるし、座談会まである!
そういう事を全てこなした上で
ステージでは最高の演奏をしなくてはならない。
そういう集中力が身についていないと勝てないのですね。


こうして、見事2位に輝いた反田さん、
ファイナルのコンチェルトは本当に凄かった!
深い響きのバスとクリアな内声が、オーケストラと歌い合い、
ピアノとオケで一つの音楽を創り上げていく。
こんなにワクワクしたのは初めて!

でも、普通の演奏に馴染んでいると
違和感を感じた人もいたようです。

個性を重んじた審査も、最終的には王道に軍配を上げたのでしょうか。

でも、反田さんは
12歳の時からの夢である「ショパンコンクールでコンチェルトを弾く」が叶ったのですね。
そのための、何年にもわたる周到な準備があってこその素晴らしい舞台でした!












そんな展開の中、角野隼斗(すみの はやと)さんも3次に進みました!
惜しくもファイナルには届きませんでしたが
予備予選から1次、2次と進むうちに
角野さんの演奏がぐいぐいと深化して
3次の時は思う存分、自分の世界を創っていました。

彼の、今ここで生まれたような音楽
即興性のあるピアノが
アカデミックな場で認められ3次まで進めたのは
画期的なことですよね。
本当に嬉しい!
演奏は時代とともに
次々にアップデートされていくのでしょう。


ところで、ショパンの祖国ポーランドの民謡であるマズルカは
他国の人にとって難題です。
楽譜自体は平易でも「祖国の心」を表現するのが難しい。
角野さんも、かなり悩んだそうですが
この時の演奏は、本当に素晴らしかった!
森の精霊の歌声のようなピアニッシモに感動しました。








角野さんのツイッターの投稿
「略~もちろんコンチェルトが弾けないのは悔しいですが、
きっとお前は自分の道を行けということなんだと思うことにします。
この経験を糧に、僕はこれからも自分の信じる音楽を貫いていきます。
いつも僕の音楽を好きでいてくれてありがとうございます!!」

これに小曽根さんがリプライしました!
「始まったね!
Let’s celebrate your new beginning
and pray for your friend’s Glory.」

ああ、小曽根さんの応援が嬉しすぎて感涙。。



そうして、角野さんはピアノの師匠に会いにパリへ!
師匠というのはジャン・マルク・ルイサダ氏。

私はルイサダさんのオシャレな演奏が大好きで、来日公演も聴きましたよ。
角野さんがレッスンを受けていると知った時は嬉しかったなあ。

ルイサダさんは角野さんを心配して、
コンクールの期間中も毎日オンラインでレッスンしてくれたとか♡
そして、結果に意気消沈しているのではと
パリの自宅に招いてくれたのでしょう。





さて、角野さんは今度はバルセロナへ!
インスタ・ストーリーでそれを見た時
「フランチェスコ・トリスターノと繋がったら良いなあ。。」
と、ぼんやり思ったのですが
っが!!

なななんと!
次の投稿に角野さんがフランチェスコと自撮りツーショット!!

'21Octかてぃんフランチェスコ.PNG



やだ、ホントに繋がった!

どうやらフランチェスコの自宅でご飯を食べたみたい(きゃー♡
自宅スタジオの写真もあったので、セッションしたのかなあ。。
ううう、これからの展開が楽しみすぐる~♡♫☆♪


あらま、ショパコンの話題のはずがこんなことに!笑笑
私の大好きなアーティスト達が繋がって
さらに新しい音楽が生み出されて行くかと思うと
ワクワクが止まりません~!!

















































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Antunes      [コンサートの記憶]

黎明期のピアノと爛熟期のチェンバロの共演(レクチャー・コンサート)
                        ~近江楽堂

(プログラム)
D.スカルラッティ:ソナタ K.492 ニ長調[FP]
         ソナタK.141 ニ短調[Cem]
D.スカルラッティ:ソナタ K.208 イ長調[FP、Cem聴き比べ]
J.S.カルバーリョ:トッカータト短調[FP]
A.ソレール:2台の鍵盤楽器のための協奏曲 ハ長調 アンダンテ・メヌエット[FP&Cem]
C.セイシャス:オーボエと通奏低音のためのソナタ ト短調[Ob、Cem、Fp]


(出演)
三宮正満(バロック・オーボエ)
水永牧子(チェンバロ)
平井千絵(フォルテピアノ)
久保田彰(お話)




'21Octポルトガルピアノ1.jpg



チェンバロ製作の久保田彰さんの新作お披露目会。
でも、チェンバロではなくフォルテピアノ!
それもポルトガルの Antunes という楽器だそうです。

写真の奥側にあるのが二段鍵盤のチェンバロ。
手前がフォルテピアノ。
どちらの装飾も美しいこと!
フォルテピアノが誕生した頃のレプリカなので
形はチェンバロに良く似ています。
そして、音もそっくり!
同時に演奏すると、どちらの音か解らないくらいです。

後でフォルテピアノの内部を見てみましたが
ちゃんとハンマーで弦を打つ構造になっているのです。
ハンマーや弦の材質が現代のピアノとかなり違うのでしょう。



久保田さんによると、古楽器の製作が始められた頃は
博物館にあるものと同じに作るという方向だったけれど
現在は、演奏家が演奏しやすい事を主眼に置くとのこと。
それだけ古楽の演奏が盛んになったということですね。


ところで、オーボエ奏者の三宮さんが
楽器の製作家でもあるというのを初めて知りました。

1725年頃のバロック・オーボエを
ご自身で計測して製作したという、3本の楽器。
黒檀と柘植、そして3Dプリンタ製!
これをソナタの3つの楽章で吹き分けてくれました。

イベリア半島にはオーボエの曲がないので、編曲したそうです。
オーボエ、フォルテピアノ、チェンバロによるアンサンブルは
とても華やかで心躍るひとときでした~♪♬♫






































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Veni creator spiritus         [コンサートの記憶]

ミューズ降臨!

今、一番聴きたかった歌が

ここにある。。





'21Octオルガン3.jpg
                           (この写真はweb上からお借りしました)


パイプオルガンのコンサートで
グレゴリオ聖歌が歌われた。

歌、オルガン、そしてまた歌・・ という交唱。
古い時代の典礼と同じように演奏される。

歌ったのはカウンターテナーの青木洋也さん。




のびやかな声が 弧を描く
漆黒の夜空に
流れる星の軌跡のように

遠い昔の祈りは
やわらかな愛につつまれて
幸せな夢を運んでくる。。










(プログラム・交唱のみ)

N.de グリニー:アヴェ・マリス・ステラ
        ブラン・ジュ、四声のフーガ、デュオ、グラン・ジュの対話

M.デュリュフレ:前奏曲、アダージョと「来たれ創り主なる聖霊」によるコラール変奏曲
                   Veni creator spiritus

(アンコール)
アダン:アヴェ・マリア







プログラムが交唱だけだったので、
アンコールはオルガンの伴奏による歌唱。
とても優しい声で 親しみやすい旋律が歌われると
なごやかな空気が流れていく。


'21Octオルガン1.jpg



最近のパイプオルガンは、ストップを自動で操作できるようだが
この楽器は、全て手動。
ストップの数が多いので、アシスタントさんは大忙し。
曲によっては二人がかりでの操作。

欧州の教会のオルガンは高い位置にあるので
演奏をしている様子がほとんど見えない。
でも、こちらは
アシさんがバタバタと動くのが丸見え(汗
かなり目が回ったよw












'21Octオルガン2.jpg



久しぶりの横濱は、良いお天気でした!




































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PURCELL PROJECT 2021     [コンサートの記憶]

パーセルプロジェクト2021 パーセル声楽芸術の結晶
                 ~日本福音ルーテル東京教会


(出演)
Sop 澤江衣里 藤崎美苗
Alt  布施奈緒子 青木洋也
Ten 中嶋克彦 石川洋人
Bass 加耒 徹 藤井大輔
Vn 宮崎蓉子 廣海史帆
Va 中島由布良
Vc 西沢央子
Org 山縣万里



(プログラム)
Henry Purcell ヘンリー・パーセル

Praise the Lord, O my Soul, and all that is within me Z 47
主を讃えよ、わが魂よ、そして私の内なるものすべてよ

O Lord, grant the King a long life Z 38
主よ、王に長命を授けたまえ

O all ye people, clap your hands Z 138
すべての人々よ、手をたたけ

Lord, I can suffer thy rebukes Z 136
主よ、私はあなたのお叱りを甘んじて受けます

O happy man that fears the Lord Z 139
幸いなるかな、主を恐れる者は

O Lord our governor Z 141
主よ、私たちを統べる方よ

Purcell: Sound the trumpet! Beat the drum! Z 335
ラッパを吹き鳴らせ、太鼓を打て


(アンコール)
ジェームスⅡ世ロンドン帰還歓迎歌(1686年10月)より合唱







歌う喜びに溢れた音楽が
輝き、湧き立ち
幸福感に満たされる。。



秀逸な独唱
躍動する二重唱はオペラのよう!

そして
たった8人と思えない重厚な合唱。

旋律が絡み合い
美しく織り上げられたハーモニーを
心から楽しむ 幸せな時間。。




'21Octパーセル2.jpg





前半は歌詞が聖書の中から選ばれた祈りの歌なのだけれど
明るい、祝祭のような作品が多く
短調の作品にしても鬱々とすることがない。

それが依頼主が求めていたものか
作曲者パーセルの性格なのかは解らないけれど。。

教会の礼拝堂で聴くうちに
こんな音楽が流れる聖堂で祈りを捧げた王侯たちの
穏やかな日常に思いを馳せ
いつのまにか参列者の一人になっている。。



後半はジェームスⅡの誕生日に捧げた作品。
華やかできらびやかな音楽!
王宮での祝典の様子が目に浮かぶ。




'21Octパーセル1.jpg







昨年、演奏会が再開しはじめた頃
「パーセル・プロジェクト」も演奏会を催しました。
その時は、8名の歌手とポジティブ・オルガンによる演奏会。
今年は弦楽アンサンブルが入り、元通りの形に。

それもあってか、
歌手達は本当に楽しそう!

今まで聴いた「パーセル・プロジェクト」の中で
一番良かったなあ。
ただ上手いだけの歌唱ではなく
感情が自らの発露として歌われている。
生き生きとした歌声の
なんと輝かしかったことだろう!

その真ん中で
指揮をし、
独唱そして合唱をする青木洋也さんは
音楽する悦びにあふれていました。。










































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