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山の美術館     [アートに逢いに]

シュルレアリスムと絵画
         ~ポーラ美術館


以前から気になっていた美術館。
箱根に行ったので、訪れてみました。




'20Janポーラ1.jpg


建物はとてもモダンなのに、
山の自然にとけこんでいて






'20Janポーラ4.jpeg




エントランスのエスカレーターを降りていくところから
ワクワクしました!







企画展はシュルレアリスム。
ダリを筆頭にした海外の画家の作品と、邦人の作品。

'20Janポーラ5.jpg


昨夏、訪れたマグリット美術館(ブリュッセル)で観たのと
とても良く似たマグリットの作品に逢えて、嬉しかったな。










'20Janポーラ2.jpeg


敷地内はお散歩ができるようになっています。
山のきれいな空気が気持ちよい。




そしてレストランで美味しいお食事も。

'20Janポーラ3.jpeg



心が軽やかになった、ステキなひとときでした。
























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Infanta Margarita Teresa         [アートに逢いに]

ハプスブルク展
     ~国立西洋美術館


17世紀スペインの画家 ディエゴ・ベラスケスの晩年の作品、
「Infanta Margarita Teresa(王女マルガリータ)」

青いドレスに身を包み、気品あふれる立ち姿。
王家に生まれた運命を受け入れ
おそらく生涯を毅然と生きたにちがいない。


ベラスケスは宮廷画家として王族の肖像を多く描いた。
マルガリータ王女が幼い時、画家にポーズをとっている作品は
国王夫妻が壁に掛かった鏡に描かれていて
その描写がおもしろく、私が大好きな一枚。

構図もさることながら筆致の素晴らしさには目を見張る。
例えば王女マルガリータの青いドレスは
ささっと筆を走らせているのに
少し離れると、サテンの光沢が鮮やかに浮かび上がる。


王女は幼い時からウィーンのハプスブルク家に嫁ぐことが決められていた。
写真がなかった時代、数年おきに描かれた王女の肖像画が
スペインからオーストリアへ送られ、成長の様子を伝えたという。

赤ん坊だった王女が、ようやく立ってポーズをとれるようになった頃から
可憐な少女となり、美しい花のつぼみがふくらんでくるような頃まで
画家は優しく見守り続けた。

画面から伝わってくる、その敬愛のまなざし。
遠い異国へ嫁いでも、幸せであるようにと
祈りを込めて描いていたことだろう。。


'19Decハプスブルク1.jpg


マルガリータ王女は15歳で輿入れし、6人の子を授かったが21歳で亡くなった。
11歳年上の実の叔父との結婚生活は
画家ベラスケスの願い通り、幸せなものだったと思いたい。







'19Decハプスブルク2.jpg


この展覧会はハプスブルク家の膨大なコレクションが主眼で
王女マルガリータだけが来ていたのではありませんw

でもね、ハプスブルク家の歴史=ヨーロッパ史。
もう本当にあらゆる美術工芸品が展示されていました。
なので、省略しますが(え?

あ、こちらも大変おもしろかった!
ヤン・トマス怍「神聖ローマ皇帝レオポルト1世と皇妃マルガリータ・テレサの宮中晩餐会」

'19Decハプスブルク3.jpg

                      (web上からお借りしました)


晩餐会をカメラで撮ったようにリアルで、それぞれの人物の動きがとても楽しい作品でした。









































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Un bar aux Folies Bergère      [アートに逢いに]

コートールド美術館展
        ~東京都美術館




マネならではの色彩と筆使いに
心を掴まれる!

時が経つのを忘れ
その絵の前に 立ちつくす。。



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エドゥワール・マネの最晩年の傑作「フォリー=ベルジュールのバー」


物憂げな女性の瞳
柔らかな髪
ゴールドのブレスレット
ガラスの花瓶。。

もう、全てがマネの世界!!



「フォリー=ベルジュール」は現在もパリにある娯楽施設。
様々なエンターテイメントが催され、
観客はバーで供された飲み物とともに
楽しいひとときを過ごす。

マネは作品のために何度もここに足を運んだが
病気のために通えなくなると
自宅のアトリエにバーカウンターを作り
作品を仕上げたそうだ。






マネの作品には空中ブランコをしているらしい人物の足が見えるが
なんとパガニーニもここでコンサートをしていたという。

'19Sepコートールド4.jpg







'19Sepコートールド5.jpg

セザンヌ、ドガ、ルノアール、ゴーギャン・・

改修中の美術館から来日した、印象派のすばらしい作品の数々。
イギリス人のコートールド氏のセンスの良さ
そして社会への文化的貢献に心からの敬意を!























































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VIENNA ON THE PATH TO MODERNISM   [アートに逢いに]

ウィーン・モダン展
      ~国立新美術館



'19Julyウィーンモダン展1.jpg



ハプスブルク家の終演から
世紀末への美術史を紐解いた
興味深い展示の数々。

絵画のみならず
工芸品、建築、服飾など
その時代のウィーンの空気が直に伝わってくる。
音楽、演劇にも言及し
文化の遺産を俯瞰する。










けれども
やはりクリムトは唯一無二!!



'19Julyウィーンモダン展2.jpg




この「エミーリエ・フレーゲの肖像」は
唯一 写真撮影が許可されていました。

朝一番で入場したので、こんなふうに
どの作品も、自分との間に遮るものがなく
じっくり対峙することができました。


しかし、芸術文化の全てを網羅しようとすると
広く浅くなってしまうのは否めず
私などは音楽に関してはナマニエ感がw

でもね
先だっての上野の「クリムト展」が
歴史の中でどういう位置づけだったかが解ったのは確か。







































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GVSTAV KLIMT    [アートに逢いに]

クリムト展 ウィーンと日本 1900
         ~東京都美術館


'19Mayクリムト1.jpg





クリムトといえば金箔。
燦然と輝く、重厚感のある作風を思いうかべる。

けれど実物を近くで観ると
金箔の間に描かれた柔らかな色彩に気づく。
その繊細な描写は
まるでフランス印象派のよう!

そして、描かれた女性たちの表情には
画家の深い愛が溢れている。




展覧会はクリムトの生涯を網羅していて
金箔の作品は、その中の一握りにすぎないけれど。。







壁画「ベートーヴェン・フリーズ」はレプリカの展示だったが
原寸大ということで、迫力があり素晴らしかった。
ベートーヴェンの「第9交響曲」にインスピレーションを得たということで
その第4楽章「歓喜の歌」が流れていたが、これには閉口。
なにしろ絵は静かに観たいので、イヤホンガイドさえ借りないものww






ショップで売られていたシャンパンも金箔入り~☆


'19Mayクリムト2.jpg




ところで、展覧会に行く前に
だいぶ以前に公開されTVで放映された映画
「黄金のアデーレ 名画の帰還」の録画を観た。
ナチスによって奪われたクリムト作の絵画を
作品のモデルになった女性の遺族が取り戻そうと奔走する。。

私たちは
平和な世の中に生きていて
芸術を自由に感じることができる。

それは本当に幸せなこと。
そして とても大切なこと。。
















































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RUBENS⇒アナウサギ       [アートに逢いに]

ルーベンス展 バロックの誕生
           ~国立西洋美術館


'18Decルーベンス.jpg



17世紀ベルギーの画家、ペーテル・パウル・ルーベンスは
若い時にイタリアで数年間を過ごします。
イタリア美術を勉強しただけでなく、
最後には教会の祭壇画の仕事を依頼されたというから
本当に才能があったのですね。
まさしく、画家の王と呼ばれるのに相応しい!

今にも動き出しそうな登場人物たち。
いや、本当に映画を観ているような画風は臨場感でいっぱい。

展覧会は、バロック様式の流れをルーベンスを軸として紹介しており
その歴史がとても良く解りました。



そして、会場ではルーベンスを紹介する6分ほどの短編を
4Kの大スクリーンで映していました。
ルーベンスが1608年に描いた祭壇画のあるローマのサンタマリア・イン・ヴァリチェッラ教会
そして
アントワープ大聖堂の「聖母被昇天」「キリスト昇架」「キリスト降架」。
すごい迫力に感動!
大聖堂のカリヨンの音色もすばらしくて
2回も観てしまいました!!

というわけで、ショップでは迷わず
アントワープ大聖堂「キリスト昇架」の三連祭壇画のカードをw











さて、この日はもうひとつ。

「旧博物館動物園駅の公開と展示」

閉鎖になった駅が期間限定で公開され、
「アナウサギを追いかけて」というツアーがあるというので参加しました。



'18Decアナウサギ4.jpg


入り口に巨大なアナウサギが。。(汗

この展示に関わっている日比野せんせいがお立ち寄りになってました!
ウサギの後ろの帽子の方です。


さて、等身大のアナウサギさんが登場。


'18Decアナウサギ2.jpg

京成電鉄の歴史を勉強しましたよ!



階段の下には動物の頭蓋骨の展示。
肉食と草食の動物では歯の形や噛み合わせが違うそうです。


'18Decアナウサギ3.jpg





さいごにアナウサギさんが演奏してくれました~♪♬



https://twitter.com/pfmazurka/status/1071020652600025088





































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VERMEER 9/35       [アートに逢いに]

フェルメール展
   ~上野の森美術館




すでに逢ったことのある作品が多かったけれど
やはり、フェルメールは唯一無二。
同じようなテーマの当時の絵画の中で、ずば抜けている。

考え抜かれた構図と色彩。
精緻な筆使いは、まさに圧倒的!

冷徹な手仕事の後ろに、深い愛情が感じられるから
主人公の表情と さりげない仕草は
物語の一部のよう。。




'18Octフェルメール展.jpg








この展覧会は「フェルメールの部屋」が設けられていて
そこに8点が展示されている。
寡作だった画家が生涯に描いたのは35点だから
これは本当に凄いことなのだ。

タイトルは 9/35 なのに、どうして8点?!
後から出品が決まった「取り持ち女」は展覧会の会期の後半に来日するのですって。
しかも、その時は「赤い帽子の女」は帰ってしまうのです。
しかも(しつこいw)東京展の後、大阪で開催されるのですが
その時に「恋文」が来日するのです~。
「大阪へ行こう」というポスターが貼ってありましたよ。
コンプリートしたい方は、東京で2回、大阪で1回観なければなりません(頑張ってねw



ところで、この展覧会は時間制で入場する仕組みになっています。
混雑を避けるため、という事でしたが
入場前に長ーい列が出来ていて、入ってみれば激混み!
これ、どういうこと?!
「フェルメールの部屋」は少し広かったので
譲り合って観ることが出来ましたが、
他の展示室は身動きが取れないくらい!

しかもっ(またまたw)
チケット代金が他の展覧会より高額なのです。
その代わり、音声ガイドは無料で貸してくれるというのですが
私は普段、音声ガイドを借りないので
とっても理不尽に感じたのでした。
でも、入場したら係の人が
音声ガイドのストラップを私の首にさっと掛けてくれたので
もったいないので使うことに。(ビンボー症w)


ところで、最近の展覧会はキャラクターグッズを作るのがマストなんですか?

という謎とともに、
残念ながら作品以外のところで あまり愉快じゃない思いをしたのでした。


































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Foujita: A Retrospective     [アートに逢いに]

没後50年 藤田嗣治展
       ~東京都美術館



波乱に満ちた人生を網羅した、本当に沢山の作品を堪能しました。
81年という生涯ですから、画風は年代によって大きく異なります。

フジタといえば白い肌の人物像が思い浮かびますが、
やはり、キャンバスに白の下地を施した上に描かれた作品たちに心を奪われました。

乳白色の裸婦の背景に描かれたフランス更紗の繊細な線と色合い!
油絵というのに、こんな表現が出来るものなのか、と
その細やかな筆使いに本当に驚きました。

それは、暮らしの中の日用品を描いたものも同じで
ひとつひとつが慈しむように描かれていて
お皿や時計など、何気ない物に対する愛情が伝わってくるのです。




また、晩年に洗礼を受けてからの宗教画も印象的。
洗礼名レオナールは尊敬するダヴィンチにちなむそうです。

その頃に製作された、ミニチュアのドールハウスのような礼拝堂は
内部の装飾が それは丁寧に造り込まれているのに感動し
なかなか立ち去ることが出来ませんでした。




日本からフランスに渡り、そしてアメリカ大陸へ。
さまざまな国の人々を多彩に描いた画家。

この展覧会のポスターになっている、もの憂げな女性を描いた「カフェ」は
ニューヨークに滞在中の作品。
でも、そこはパリのカフェ。
心の故郷はパリだったのでしょうか。



最後はフランスに帰化し、自身が描いたフレスコ画の聖堂に眠っているそうです。




'18Aug藤田展.jpg






































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風景の詩         [アートに逢いに]

ターナー展
    ~損保ジャパン日本興亜美術館



'18Mayターナー展2.jpg





荒々しい海の力強い描写
それと対照をなす緻密な銅版画
優しい色彩の水彩画
そして
本の挿し絵の愛らしさ!




ターナーといえば思い浮かぶのが蒸気。
大気が光に溶けた、浮遊するような感覚。
これは、後々の印象派の先駆けとなったそうです。
でも、この展覧会では、そういう作品は殆どありませんでした。





油絵の荒海は、波にのまれそうに思えるほどリアル。
船とともに私も難破してしまいそう!

そして、サイズの小さな銅版画や挿絵は
見事に細かく描かれています。


'18Mayターナー展.JPG

これはチラシを撮影したものです。
ヴィニュット というのは書籍の挿絵の形式のひとつだそうです。
かなりの点数を観ることができて、本当に楽しかった!



少年期から才能を発揮し、パトロンに恵まれ
数多くの作品を残した人気画家のターナー。
欧州各地をスケッチしながら旅したそうです。
時代に即した精巧な画風が
多くの人の支持を集めたのでしょう。






































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BRUEGHEL    [アートに逢いに]

ブリューゲル展(画家一族150年の系譜)
             ~東京都美術館

花びらも楽譜の音符も
細かく細かく描き込まれた小さなサイズの作品たち!

たった今、描き終えたような艶やかな絵の具の色にドキドキ・・
個人蔵が多く再び逢えないかも!
観ているうちに 時がたつのを忘れてしまう。。


'18Feb ブリューゲル展.jpg







ピーテル・ブリューゲル1世は早世だったので40点ほどしか作品を残していません。
彼と、ヤーコブ・グリンメルの共作で
「種をまく人のたとえがある風景」(ポストカードを撮影)

'18Febブリューゲル展3.JPG

聖書の教えで、どこに種を蒔くかで作物の育ち方が違ってくる、
→どんな人が信仰をしっかり受け止められるか。

そしてこの作品は、イタリア旅行で初めて山を見た感動も描きこまれています。
なにしろオランダには山がありませんから!



長男のピーテル・ブリューゲル2世は
当時めずらしかった女流画家の祖母から手ほどきを受け、画家になります。
おばあちゃんはミニアチュールが得意だったので
ピーテル・ブリューゲル2世、そして弟のヤン・ブリューゲル1世の絵もとても細かい。

長男は人気があった父の作品のコピーを量産することに、ほぼ一生を費やしました(!)


ピーテル・ブリューゲル2世の作品の「鳥罠」

'18Febブリューゲル展2.JPG

画面の右の方に鳥の罠がありますが、
スケートをしている人々も氷が割れるキケンがあることを示唆しているのだとか。

いろいろ見ているうちに
ピーテルもヤンも1世・2世もごちゃごちゃになってしまいますが(汗)
展覧会では「子」とか「孫」とか親切に表示されていて、解りやすかったです。



銅版や板に描かれた作品は、本当に保存状態が良くて美しい。

ポスターになっている↑の「机上の花瓶に入ったチューリップと薔薇」は
「花のブリューゲル」と呼ばれたヤン・ブリューゲル1世と、
その息子のヤン・ブリューゲル2世の共作です。

その2世が描いた「聴覚の寓意」は
本当に様々な楽器が登場しています!

'18Febブリューゲル展4.JPG


楽譜にはパート名のBassとかTenerとかまで書いてあったり、本当に芸が細かい。
他の作品には音符まで描かれているものもありました。



展覧会では、楽しい農民の祭りの様子も多く取り上げられていました。

そして ブリューゲル一族の、さらに次の世代まで紹介されていて
本当によくぞ集めた!と感動せずにはいられませんでした。


































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